ライブ配信でこっちゃん主演の星組大劇場公演『ロミオとジュリエット』を見ました。
3月7日(日)15:30の回です。
面白かったーーーーーーー!!!!
楽曲がいいとか、大元が古典の名作だとか、出演者の技量が高いとか、楽しめる要素はたくさんあるんですが、
宝塚の歴代ロミジュリと見え方が違うのがなによりも興味を惹かれた点でした。
・まずロミオとジュリエットの関係。
ことなこ版は、物語を引っ張る力関係が逆転して見えました。
これまでの公演では、宝塚のトップコンビらしく男役のロミオが「主」で物語を動かし、娘役がヒロインを演じるジュリエットはあくまで可憐な「従」のイメージでした。
でも今回はふわふわした詩人みたいなこっちゃんロミオと、ガツガツ突き進む現代っ子でギャル味のあるひっとんジュリエット。
仮面舞踏会に潜入し、その後プロポーズこそロミオからするものの、
「明日になっても気持ちに変わりがなければ乳母に言づけて」と結婚へ舵を切ったり、仮死の薬を飲んだり……というジュリエットの積極性が目立ちました。
深層のご令嬢というジュリエットのイメージが変わりました。
・次に、ロミオ・ベンヴォーリオ・マーキューシオの力関係。
初演以来、ベンヴォーリオはロミオよりも上級生だったり、同期でも大人っぽい雰囲気の生徒さんが演じることが多く(前回の2013年版は除く)、
それゆえにかベンヴォーリオって3人のなかでも「お兄さん」ポジのイメージでした。
けど、今回のあかさんベンヴォーリオって「弟」っぽいのね。
でも不自然ではなかったです。
そしてこれまでのマーキューシオは仲間だけどロミオ・ベンヴォーリオの2人とはちょっと離れて(大公の甥だからかもしんない)、
キレやすくてあやうい、ちゃんと見張ってなきゃいけない感じの人という印象を持ってました。
でも今回のぴーすけマーキューシオはむしろ「お兄さん」ポジで、キレながら3人の先頭を切ってるような雰囲気でしたね。
そして、ロミオを見守る優しさもある。
・ティボルトは、本来は心の弱い真面目な人って感じでした。
これは演じ方というよりせおっちの持ち味かな。
・愛と死について。
これまでの愛と死って拮抗してたと思うんですが、今回は死が圧倒的でした。
力関係も死がめちゃくちゃ強い。
そりゃヴェローナは落ち着かんわ、って感じ。
でもことなこ版Bパターンの死って2番手の愛ちゃん。
死って、今までは若手で番手が低い男役さんが演じてたけど、今回は2番手愛ちゃんとして配信のカメラワークもかなり番手を意識してたような……?
私は劇場でナマで観てないので、生観劇しても同様に死の圧倒的な強さを感じるかはわからないです。
ただ、こっちゃんロミオがふわっとした詩人系ロミオだったので、相対的にも「愛ちゃんの死、強っっ!!」となりそうな気はする。
そういや「愛ちゃんの死」、Twitterのトレンド入りしてました(笑)。
すごくよかったもんねぇ。
私も貢献してしまった気はするわ。
私が見た中での最高位は7位です。
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