週刊文春1月19日号と劇団の反応について

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雑誌『週刊文春』1月19日号を読みましたよ。
今回記事になったのは前回を引きずる形での演出家(退団済み)の話を少しと、某組トップや組長たちの話です。某組トップさんのほうがメイン。

さすがにどの組のトップのことかご存じない方はおられないと思いますが(うちまで見にくる方ならよそだってご覧になってるでしょうから)、一応名前は伏せておきます。
某組トップさんがしたとされていることの真偽は、部外者である私には測りかねることだからです。
宝塚も広いんだか狭いんだかわからない世界だから、あの人の性格はどうだのこの人はどうだのと耳に入ることはありますが、それでも。

今回問題になったのは上級生のパワハラ。
宝塚歌劇は上下関係が厳しく、「上級生がカラスは白いと言ったら白い」な世界であるとは昔から言われています。
さすがに昔ほどのことはないとは思いますが、世代を超えた大所帯の集団を規律をもってまとめるためには、幾らかのことは必要なのでしょう。

上級生は下級生を導き、下級生は上級生の指導を仰ぐ。
美しい構図ですが、パワハラやいじめを行いやすい環境でもあります。

宝塚の生徒間にパワハラやいじめはない、とは思っていません。私は。
別に今回の人がどうということではなく、です。

さすがに無根拠に書いてるわけではないですよ。
退団済みの生徒が卒業後にトークで匂わせたこともありましたし。
それどころか、昔の『歌劇』の「えと文」に(これは下級生イジメじゃなきゃなんなんだ……?)と思うようなことをドッキリを仕込んだ面白かった話、イイ話として書いてる人もいましたから。
それを載せた編集部もどうかと思いますが。

そんなわけで、今回文春に出た話は「ありうる」話として受け取りました。
実際にそのトップさんががやったかどうかではなく、上級生として、またトップというポジションとして可能ということです。

宝塚の学年に基づく強固な上下関係やヒエラルキーが、パワハラの温床となりうる。

また、仮に上級生がパワハラを行ったとしても、チケットの売り上げの営業力を盾に劇団側から物申し辛い状況になってしまうというのもあるかもしれません。

しかし、きちんとした指導とパワハラやいじめを同一視するわけにはいかないし、もちろんそれらを容認していいはずがない。
前回の演出家のハラスメントも今回のジェンヌのパワハラも、宝塚歌劇団の体制的な問題に由来し発生しうるもの。
だから、劇団側がなんらかの対策を施す必要があるのでしょうが――。

宝塚歌劇団に関する一部報道について
2023.01.10

この度、宝塚歌劇団員に関する一部報道がございました。
ご心配をおかけしておりますファンの皆様ならびに関係者の皆様に深くお詫び申し上げます。

当該報道は、「関係者の証言」等と称して、個人名を記した、事実と異なる記事掲載により、弊団団員および関係者のプライバシーや名誉を著しく棄損するものです。
このようなことは、誤った情報の拡散や誹謗中傷により、このコロナ禍においてもお客様に舞台をお届けするべく日々懸命に努力を重ねる弊団団員および関係者を深く傷つけるものであり、弊団として到底容認できるものではありません。

ファンの皆様ならびに関係者の皆様には、ご心配をおかけしたことについて改めてお詫び申し上げますとともに、今後とも温かくお見守り下さいますよう、お願い申し上げます。

2023年1月10日

宝塚歌劇団

宝塚歌劇公式サイト

あくまで文春の名は出さない意向らしい。

原田氏のときは(名前は出さなかったものの)「ハラスメント事案があったことは弊団として確認」、「ハラスメントの防止のさらなる徹底に努める所存」としていました。実際、異動から退職へと処分・対応済みだしね。

だが、今回のことはまったく認めず、ゆえに劇団としての対応らしい対応もなし。
そりゃ、ありもしないハラスメント事案なら対応の仕様もないでしょうが。

それでも、現代に向けてのなんらかのアップデートは必要だと思いますですよ。はい。

少なくともハラスメントが起こりうる環境を、起こりにくい環境にするとかね。

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Posted by ゆきたろ