月組『ベルサイユのばら』-オスカルとアンドレ編-感想・9

2021-02-13月組公演感想,月組

今回のベルばらの演出などで好きだったところ、いろいろ。

●変な人が出てこない。

孫に対して鬼のようなおばあちゃんとか、子供のときの約束を真に受けて追いかけてくるヒロインとか、すごく簡単に養女をとっちゃう貴族とか、やけにちっさい隠し扉から出てくる愛人とか…(笑)。

●話の流れがスムーズで、観ている側が感情を乗せていける。

流れを無視してとうとつに名セリフとかを出されるとぽかーんときちゃうけど、今回はきちんと話の流れに沿ってすすめてくれるのでありがたい。
名場面がちゃんと名場面たり得ていて、ベルばらはやはり名作だと思えたもの。

●オープニングのミラーボールの光が夢々しかった。
特別なものがはじまる予感に充たされる。

●1幕終わりにある王宮の場面がすごく好きだ。
大人数をさばきつつ、しっかりと人間関係を見せる。

オスカル・アンドレ・ブイエ将軍(とジェローデル)の立ち位置がきちんと見え、ベルばらの時代背景や世の中の流れと、オスカルがなにと戦っていたのかが「魅せる」形で伝わってきた。

●「今宵一夜」の場面、オスカルの部屋に落ちる窓ガラスの青い光がきれいだった。

●パリへ旅立つオスカルを見送るジャルジェ一家の場面。
オスカルは舞台にいないんだけど、下手から上手へうつっていく音響だけで旅立っていくのがわかるのね。

●「シトワイヤン、行こう」の前の炎の紗幕も好き。

●バスティーユで、衛兵隊のメンバーが増えていくダンスもどきどきするなぁ。

●ガラスの馬車が出てくる前のライティングが美しかった。

●ガラスの馬車の馬は手触りがよさそう。
ビロードっぽく見えた。

どうでもいいが、ガラスの馬車の、馬と車をつなぐ金具(轅っていうんだっけな)が馬に直接ささってました。
よく考えると痛い。

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