『麗しのサブリナ』感想・5
この公演で披露されるすっとんきょうなお歌の数々が大好きです。
すっとんきょう・ザ・ベストは秘書ウィリス=まっつを中心とするプラスチックの歌ですか。
「プラスチック!」「プラスチック!」
「燃えないこげない溶けません~」(歌詞完全うろおぼえ)とか。
でもってあの動きがさぁ。
しゃきしゃきとみんなで変なダンス。
ものすごく大人数で押し寄せるようにダンス。
しかも中心はまっつ。
まっつにしれっとした顔で変な歌と踊り(ただし上手い)を繰り広げられると腹筋が軽く引き攣れます。
いやぁまっつの顔って得だよな。
基本クールな美形でクソまじめな雰囲気を漂わせてるから、あの顔で変なことをされるとそれだけでおかしさが3割増しになるんだもん。
まっつソングでは「ライナス・ララビー あなたは大丈夫~?」も。
顔を右に倒して、体も右に倒して、右に右にと進んでいく動きがかわいい。
でもここはまっつ一花のデュエット。
たった2人で大劇場の舞台に立つ。
このコンビも解散かと思うとうっかり泣けてしまうのであんまり素直に笑えなかったりする。
――もちろん大好きな場面です。
組替えに際してのこの気の遣われっぷりがありがたい気がします。
えりたんデイヴィッドの銀橋ソングも楽しい。
友達4人を引き連れて、「ぼくはドンファンなんかじゃない」と言い訳しながら3度の結婚を失敗した理由を歌うんだけど、どう考えても…さ……。
デイヴィッドの性格が見えてかわいい。
どうしようもない男なんだけどにくめないのがえりたんならではだ。
でも結婚が失敗した理由の中にはよくわかんないのがあったな。
詳しいことは忘れたけど政治が絡んでるもの。
私にはわからない、というより、日本人にはピンとこない種類のものなんじゃないかと思う。
そしてまとぶんライナスの歌も。
サブリナの自殺をくいとめたすぐあとの銀橋の歌。
「君は運転手の娘」と情感たっぷりに歌い始めたのに、「そんなことはどうでもいい」と自らバッサリ切り捨て、「●●(品名)××ドル××セント安、○○(品名)△△ドル△△セント高」株価の歌(?)になるすごさ。
この急展開に最初はあっけにとられたわ。
そして「な、なにこの歌?」と歌詞にびっくりし、まとぶんの早口に喝采を送った。
なにげにけったいな歌が多いんだよ。
ただ某キムシン他と違うのは、サブリナの場合わかってやってる点。
語彙の貧しさからきていたり、かっこつけたつもりでハズしたり手を抜いたりした挙句の珍妙な詞ではなくて、ちゃんと計算のうえでできた詞のように思えるところ。
だから「いいわぁ」と思える。
今回のアホな歌がどれも好きでたまらんのだ。
考え抜かれた本気の馬鹿ほど好ましいものはない。
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