宙組版『不滅の棘』感想・3
・白い衣装とセットの美しさが際立つ舞台。
それは主人公以外の出演者もまた美しいから。
アルベルト役のあっきー、美しいな!
愛ちゃんに負けず劣らずのスタイルの良さ、そして育ちのよさそうな気品が、白い衣装とともに匂い立つ。
フリーダ(ららちゃん)を想う歌は切なくもあたたかく、第2幕でエロールを追い詰めるところは穏やかなだけではない大人の男の鋭さを見せた。
・ヒロインはららちゃん。
彼女の声と芝居が好きです。
そういえば文化祭のときからららちゃんの芝居には惹きつけられたんだよなぁ、なんてことを、フリーダ・プルスの横顔を見ながら思い出しました。
ららちゃんは、時代を超えた2役を演じる。
1816年のフリーダ・プルスはザ・娘役な役。
白く、硬質で、純粋で、そして熱い。
エロールが100年以上も愛し続けただけの女性である。
彼女の熱情があるからこそ、エロールの行動に説得力が生まれる。そして、共には生きられなかったエロールの哀しみが客席にも伝わる。
短い出番の中に存在感のあるフリーダ・プルスでした。
2つ目の役はフリーダ・ムハ。
「若いうちにお金が欲しいの」と歌う、宝塚のヒロインらしいヒロインからはやや遠いキャラクター。
だけどそれを宝塚のヒロインとして、ちゃんと肉付けして、一人の女性として立ち上げられるというのはららちゃんの力量だな。
封筒を勢いよく暖炉にくべるところは、彼女の心の痛みが伝わってくるようでした。
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