『誰がために鐘は鳴る』感想・３
「アンドレスとルチア～」コーラスが謎、と前に書きましたが、アンに行ったら『大江山花伝』の「萱野とこぞ丸～」が流れてきました。
どっちも柴田御大だもんねぇ…、と妙な納得のしかたをしました。
このコーラス必要なの？ と思うけどなんか上手いのが宙クオリティ。
さて『誰がため～』１１月２０日１１時公演と１１月２３日１１時公演を観てきました。
２回観たけどさほどテンションは上がらず、３回目を観たいとは思いませんでした。
芝居のテンポがたるいのがキツかったです。いらない歌が多くて「ここバッサリ切って１００分に縮めて普通のショーをつけてよー」と思いましたさ。
具体的に書くと潜入１日目の朝の「淋しき狼たち」の歌は半分の長さでいい。
それと２日目の朝だったかの「シュララシュララ、シュシュシュララ、シュシュララシュララ～」も半分でいい。
男役たちの見せ場にもなりうるけれど冗長すぎる。
（この歌を何度も聞いていると「修羅ら、修羅ら、修修羅羅修羅ら」に脳内変換されていく…）
「寝袋と巻き煙草」に至ってはばっさりカットしてもらいたい。
マリアの性格や愛がよく伝わる歌ではあるんだけど、その直前のロバートの歌が感動的なのでそこの盛り上がりを大事にしてほしい。寝袋の歌のせいで感動が流れてしまうんだ。
あと１幕終わりのフラメンコもいらないと思った。主役・ヒロインをさしおいて、なんでピラールの幻想が出てくるのかと…。
ダンス自体は悪くないんだけど、流れをぶったぎっていてびっくりした。
ここをすっとばしてエル・ソルド隊全滅までを一気にテンポよく見たかった。
そしてできればここで散っていく人たちを芝居で見たかった。エル・ソルド隊のメンバーって出番が少なくてさー…。
原作に文句を言うようなものかもしれないが（原作読んでないけど）、マリアの暴力の告白が３回もあるのキツかったわぁ…。
せめて２回に押さえて、１回目はごくあっさりと、２回目をがっつりと語ってくれたほうが観てる側として気持ちが楽。
どうしても３回やる必要があるならもう少しあっさりやってくれないとヒロインがものすごくウザい子ちゃんになってしまう――ていうか、なってた。
「あたしをわかって！ あたしをわかって！」って叫ばれているようで疲れてしまう。
これらをばーっとカットしてテンポよく芝居を進めたらたぶんもうちょっと感動できた。
あとセリと盆をもっと使って下さい…。
覚えているかぎり盆は１度も回らなかったし、セリはセットの机がセリ上がってくるのがもっぱらで、あとは第２場のスパニッシュダンスでせーこちゃんに使われてたのくらいしか印象に残ってない。
ああ、気づいたら文句ばっか。
