『開演ベルは殺しのあとに』を見たんだ

OSKの『開演ベルは殺しのあとに〜刑事X 華麗なる事件簿〜』を見ました。
人様にお借りしていたDVDをようやく……。
半年以上借りっぱなしなような気がします。ほんとすみません。
今度お会いしたときにお返しします(私信)。

で。

めちゃくちゃ面白かったです。
すごかった。

たまに「なんで私はこれをナマで観なかったのだ!!!!」と叫びたくなる作品がありますが、これがそうでした。
ほんと後悔した。
行けばよかったのに、当時の自分のばか!!!

後悔先に立たずとはこういうことをいいます。
だからってお金も時間も体力も有限だから、そんなフリーダムに生きられないんだけど。
(というか、現状がすでにかなりフリーダムだろう)

●サスペンス物です。
ショービジネス界での殺人事件です。
演出家の犯人・ジェイと、彼を追う刑事・X(アレックス)の話。
でも最初から殺人犯はジェイと明かされ、動機もはっきりしています。

だから、ジェイと、Xの間の取り方が命です。
2人の間に流れる緊迫感にぞくぞくしました。

1回だけしか見なくても面白いですが、複数回見るとまた面白い。
これが伏線か! とか、ああ、ここで細かい演技してる……とか。
3回くらい、ナマで観たかったなぁ。

●メインは桐生さん演じる演出家のジェイ、楊さん演じる刑事・X、朝香さん演じるスター女優にしてジェイの元妻・クレア、舞美さん演じるダンサー・マリリン。
この4人がいずれもすごかった。

・桐生さんかっけーわー……。
なんつう“男”。

傲岸さ、不遜さを感じるジェイの造形。
そんな彼が苛立ち、追いつめられていく様がひりつくようで、これを舞台上であらわすその演技力に息をのみます。

おけぴのインタビュー記事によれば(→コレ)「自分と役との共通点が全くない。」だそうで……。
役柄が自分に近いことや感情移入できることと舞台上でいい演技ができることは別だものね。(むしろ邪魔になることすらあると思う)

・楊さんについてはまず「才蔵――!!!??」と。
(去年のたけふ公演の印象がすごかったもので)
すごいなぁ、この振れ幅はなんなんだ。なんでもやるなぁ。

Xは不思議ちゃん系の刑事です。
ものすごく子供みたい。
この「子供みたい」というのは彼の過去に理由があるのですがそれはおいといて、子供のようでいながらただのガキとは違う。
子供であり続けることで生き長らえてきたある種の凄みを感じました。

イノセントさがすごい。
「殺す必要はなかった!」という叫びの悲痛さに、彼の背負ってきたものの重さを感じます。

しかし、Xの謎解きの根幹には正直なところ「ちょっと待て――!!」と思いました。
特殊能力っすか。いや知らんしそんなの。
そんなのなくたって、普通の心理戦だけでいけるじゃんか。(って文句を言ってもはじまらないか)

・で、刑事Xがイノセントにぐいぐいジェイを追いつめていく様は、すごく……ツボにきました。身悶えるほどにずがんときました。
掛け算的な方向で。
ただし自分的にびーえるとはなんか違うんだよな。
むしろJUNEに近いのか? (あ、この作品、男同士の性的な絡みも恋愛方向のなにがしかも全くございませんよ、念のため)

・舞美さんのマリリンはダンスがかっこいい。
これは人気出るよなぁ、男もいちころだよなぁ、と説得力のある若手ダンサーぶりでした。
もちろん気まぐれで人を振りまわす悪い女なところも、迷惑ながら魅力的。

でもマリリンは実はとても可哀想な女で、ジェイに対しても愛ゆえの選択をしている。
愛ゆえの行動とジェイが知らなかったために哀しい結末を迎えることになるのですが――、その他者から見た彼女と実像の差に切なくなります。

・スター女優のクレアに朝香さん。
浮世離れしたスター女優ぶりがすごく面白い。

それだけでなく、殺人犯であるジェイのアリバイを証明する場面のちょっとじわっとくるリアルさがとてもよかったです。

●演出もかっこよかった。
ダンサーたちがマリリンを語るときの見せ方とかがすごくいい。

ほんと、ナマで観ればよかった。

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