2018年『レビュー 春のおどり』感想・4

OSK

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・楊貴妃の盆がぐるりと回るとセット上に平安貴族の高世さんが。
舞台上では説明されてませんが、プログラムによれば光源氏だそうです。
高世さんの光源氏が楊さんら演じる公達4人と踊ります。
――光源氏に男友達のイメージがほとんどないので(頭中将くらい。あといちおうは雨夜の品定めメンバー?)変な感じでもある。

ここは「あれ?さっきまで楊貴妃だったのに、いつの間に!?」な場面ですね。
2回目に意識して観たら仕組みがわかりました。
ずっと扇で顔隠したり横向いたりしてたもんね。

・中詰みたいな感じで民謡メドレー。
楽しいです。

桐生さんはいなせで意気がよくてかっこいい。
城月さんは歌うますぎ。
彼女らといっしょにソロをもらう遥花さんはどうしても聞き劣りしてしまう。気の毒というか、がんばれ。

・高世さん・舞美さんの「蝶の道行」、とてもきれいでした。
ザ・日本物。
なんで蝶が「道行」つまり連れ立って死ななならんねん?とは思ったけど、嵐ではかなくも命が失われたということでしょうか。
抒情的で日本的な、死の美意識を感じました。

ただし背中がめっちゃ蝶のふくよかな胴体の柄で、あの昆虫!鱗粉!!みたいなのが苦手な人は目を背けてたほうがいいと思う……。
蝶を特別苦手って思ったことなかったんだけど、みょうに生々しいんだよあの図柄。少々辛かった。

・フィナーレは真麻くんに男役さんが3人くらい絡むところがあって、プレさよなら演出みたいで泣けた。
真麻くんの退団公演を観られるかどうかわからないから、これが最後かもしれないと思うと余計に。

高世さんに桐生さんと朝香さん、緋波さんが集まる場面がありましたね。
これがいわゆる近鉄時代からのメンバーっていう。
解散したころなどを知っておられる人には特に感慨深いものなのでしょう。

私はOSKに関して浅い知識しか持ち合わせていないんですが、劇場で売ってた「Face」(OSK版の宝塚おとめみたいなもの)を買って巻末のOSK日本歌劇団沿革を読みましたよ。
創成期から華やかな時代、いきなりの支援打ち切りと解散、そして復活……という流れにはいろいろと考えずにはいられません。

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Posted by hanazononiyukigamau