『Amour de 99!!-99年の愛-』感想・1

宙組

3月20日(水・祝)11時公演の感想。
1回だけの観劇なので記憶量が少なくてあまりきちんとしたことは書けませんが……。

1本物が続いていたので、久しぶりのショーです。
これがあれば芝居がつまんなくてもたいてい気持ちよく帰れます。嬉しいです。
(『モンテ~』がつまんなかったという意味ではない)

タイトルからして宝塚歌劇100周年という輝かしい未来へつながる「宝塚99周年」を寿ぎ、過去をきちんととらえようというもの。
歴史の重みと伝統を再確認しようというもの。

――考えてみりゃ当たり前なんですが、本公演でやるもんじゃないです。
タカラヅカスペシャルでやりゃーいいんです、こういうのは。

洋物なのにチョンパではじまるオープニングはきれいでした。
ため息と歓声が上がります。
テンションも一気に最高値です。

過去のショーの再演も、好みの違いこそあれ美しいものでした。
心躍る楽しさがありました。

ただ、それをつなぐ演出家紹介がいらない。
本気でいらない。

どんなにタカラヅカ的に偉大な人であっても、おじさんの写真を舞台で見たくない。
「美し」くないもの。
長々とした紹介文もいらない。
せっかく前場で上がったテンションが下がる。

しかもそれを5回もやられるんですよ。再演する作品の元・演出家が5人いるから。
最初は「いらないなぁ…」と思ってたのも、最後のほうには無言のあきらめの境地ですよ。気持ちが冷め切ってるから。

私はお金を払った一観客だから、純粋に楽しいものを観たい。
正直なところ、過去の宝塚がどうだったとか、歴史的な位置づけがどうだったとか、そういうのは観劇中にはどうでもいいこと。
楽しみにきた、ただそれだけ。

「99年の歴史ってすごいよね!」は内部的なものだ。
「すごいから一緒に祝って!」なんて冗談じゃない。勝手に祝え、ただし内々に。
(このへん、「専科から○○さんにご出演いただき~」云々と挨拶するのに通じるものがあるな……慣れたけど、毎度つっこみたくなる)

それもタカスペならいいんだ。お祭りの場だし。
今回みたいなのは本公演でやるもんじゃない。

演出家紹介(背後に写される過去の公演写真も含めて)さえなかったら、けっこう楽しかったのにな、と非常に残念。

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宙組

Posted by hanazononiyukigamau