『南太平洋』感想・4

星組,専科

●この芝居に出てくる専科さんは3人。
そのうちの1人、ヒロさん演じるジョージ・ブラケットは海軍大佐、アメリカのお偉いさんです。

今回も素敵だったー!!

一筋縄ではいかない感じもありつつ、基本的には善人なのかな、と。
でもやっぱり善良なだけじゃないよね。
自分たちの都合で他国の民間人を巻き込むし、その人(エミール)の情報を得るために女(ネリー)を利用するんだから。

彼のすることは仕方ないけど気に喰わないけど当然っちゃ当然だけどやっぱり納得いかないというか納得したくないっつうか……と観客としてはモヤモヤしてしまう役。
でもそれが戦争の不条理とかなんとかなんだろうなぁと考えさせられる芝居でした。

軍人、こうでないといけないよな。
平時じゃないんだから。
――と、モヤモヤしつつ、このすっきりしない感じがリアルだなぁ。

●元組長のじゅんこさんも専科さんとして登場。
土産物屋をしているポリネシア人のブラッディ・メリー。女役です。

さやかのビリスを筆頭とするアメリカ軍人たちにべらぼうな値段で土産物(サルの顔とか…)を売りつけるたくましいおばちゃん。
ただし婿がねと決めたセクシー・ガイのジョセフ・ケーブル(真風)には気前がよいです。

じゅんこさんは歌う歌う歌う。
自慢の娘=リアットが住むバリ・ハイへと誘う歌はとっても怖かったです。
地上の楽園でありつつ、それはあの世なのではないかと思うほどに。

でもそれはあながち間違いでもないと思ってる。
ある意味、地獄の扉を開けたのだから。
いざ結婚をとなったときに、ジョセフがそれまで気づいていなかった人種差別意識を発露させたのだから。

ブラッディ・メリーでもう1点怖かったところ。
ジョセフとリアットの結婚をすすめるときに、「戦争が終わらなければ軍人相手にまだまだ稼げる」って言うんだよね。

死の商人というのとは違うだろう。
けれど、確実に彼女は戦争を利用して生きている。
アメリカ人やその敵国の人が死ぬことを考えてはいない。

これもまた、見たくはないけれど、戦争のリアルなんだろうな。

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