『カルト・ワイン』感想・1

宙組公演感想,宙組

宙組シアター・ドラマシティ公演『カルト・ワイン』の7月3日(日)11:30と16:00の回をダブル観劇してきました。
楽しかった。
ドツボにハマる感じはなかったけど、佳作ですよね。

作・演出の栗田センセイが書かれているとおり、ずんちゃんの笑顔は素敵。
ホンジュラス出身のシエロとしてのやさぐれつつも人好きのする笑顔も、メキシコ出身の富豪・カミロとしての謙虚そうにみせた詐欺師としての笑顔もどちらも魅力的だ。

・ヒロイン格はアマンダの春乃さくらちゃん、ですよね。
(最初はヒロインはもえこの妹かと思った)

でもずんちゃんの相手役という意味ではフリオのもえこですよね。

ちなみに一番激しいラブシーンの相手はまゆみさんです。
まゆみさんの使い方が的確過ぎて、いやぁ、ああいうエグい役どころのハマり方は追随を許さないですよねぇ(笑)。

まゆみさん=ミラ・ブランシェットのずんちゃんを追い詰めてくイヤ~な感じがさぁ。それでいて関係を迫るのがさぁ。カウチでニヤッと笑うのがさぁ。
怖いわ。

・もえこフリオが惚れやすすぎて笑う。
単純で可愛い。
フェスで一目惚れしてさくらちゃんアマンダをずっと目で追ってるの可愛い。

レストランで働いてるときのエプロン姿はめちゃくちゃかっこいい。
スタイルがずば抜けてるから似合うわ。

ずんちゃんシエロとさくらちゃんアマンダのキスシーンを見ちゃったのは気の毒ですね。
真面目な子が荒れてるの切ない。そのあと振られてるし。

このときの感情があって、シエロの詐欺告発につながっていく。
フリオだって白いだけの人ではない。
けれど、黒いわけでもなくて、痛みを伴って生きているのを感じる。

シエロを更生させようと自分のレストランに……と言うところは、浅はかな気もするけれど、それでもフリオの精一杯の誠意なんだろう。

フィナーレでずんちゃんがさくらちゃんの背を押してもえこのところに行かせてるのは、公演での切なさを取り返した感じでしょうか。

・フェスの前、豆缶が転がってくるところは毎回アドリブっぽいですね。
「豆食べない」とか言ってて自由(笑)。
屋台の店長=澄風くん、外さないわぁ。
ネバセイではアルフォンゾ・リベラやってた男役さんね。

ここ以外にもちょこちょこアドリブがあった。
「赤鼻のトナカイ」を歌う娘と両親のくだりとか、2幕で運転手やってる真白ミゲルとずんちゃんの話とかもそうかな。
16時公演は総見だったからか「お前もグランピーに連れてってやるよ」「いらねぇ」「何(ワイン)持ってく?」「「宙組スペシャル」」「気が合うなー!」みたいな流れをやってました。

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