『サン=テグジュペリ』感想・3

花組

●この作品の最大の失敗は、劇中の王子さま役をなんでか蘭乃ちゃんがやったことだな。
これで絵本と実在の人物との相関関係がブレた。

サン=テックスが不時着した砂漠で、なんで蘭乃ちゃんの王子さまが蘭寿さんに向かってバラへの愛を語らなきゃいけないんだ。
蘭乃ちゃんが王子さまだったら、王子さまの愛するバラは誰になるというんだ。

なんでえりたんのキツネが蘭乃ちゃんのコンスエロに「友達になって」とか言わなくちゃなんないんだ。
えりたんは蘭寿さんを好き好き言ってて、コンスエロとの接点は(少なくとも舞台上では)皆無だというのに。
相手との絆を作ることをコンスエロに教えるにしたって、なぁ…。

あと、単純に王子さまが2人いるって変だろう。混乱してしまうわ。

プロローグの王子さまが蘭寿さんだったんだから、その後も蘭寿さんが引き続きやればよかろうに。
砂漠でみた幻想の存在ならば、娘役か若手の男役がやればいい。
とにかく、コンスエロ役の蘭乃ちゃんがやることだけは絶対に間違ってる。

でも芝居自体はコンスエロより王子さまやってるときのほうが好きなんだよなぁ…。これは蘭乃ちゃんの芸風か。
「羊の絵を描いて」のところがかなり好き。
あそこのセリフの間合いがいいと思うの。しばらく真似して遊ぶことにする(笑)。

●プロローグで蘭乃ちゃんが着るバラの花Sの衣装はどうもなー。
あのでかい襟がいらないと思うの。ゴテゴテしてて美しくない。

エピローグでコンスエロさんが着ていたバラの花衣装は大きな襟がなかったからよかった。

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花組

Posted by hanazononiyukigamau