みりゆき版『仮面のロマネスク』感想・2

2024-04-16花組公演感想,花組

●セシルのしろきみちゃんは、ショーでの女豹っぷりどこやった!な可憐さ。
最初の舞踏会のところ、男役と娘役が一列に並んで交互に歌い踊るところがあるじゃないですか。
あそこでも彼女だけ「女役」じゃなくて「娘役」な動きで出てるのがいいんだよね。テテテって。

今回の登場人物はだいたいどいつもこいつもな感じなんですが(特にヴァルモンとメルトゥイユ)、セシルについては気の毒に……と思ってしまうんですよね。
冷静に考えたら婚約者がいるのに呑気にダンスニーと愛をはぐくんでいるわけでセシルもセシルだと言えなくはないんだけど、なんせ婚約者が「遊んだあとの結婚相手は無垢な少女」「金髪の女は貞淑だというだろう」なジェルクールだもんで。
ジェルクールがまともそうな貴族だったらセシルにももっと「おいおい……」な気持ちをもっていたんだろうな。

●かれーちゃんはどうしてこうも面白いのか……。
すっと立ってるだけでもその美貌と華で目を引くけど、芝居をすると「面白い」になる。上手いヘタじゃなくて「面白い」。
なんなんだろうな、これも得難い個性なんだろうな。印象に残るもの。

かれーちゃんは色気ジャージャーですが、なぜかDT的なところもあるので今回の役=ダンスニーはしっくりきました。
あとチャラいようで女慣れしてないのかもなところも……。これはかれーちゃんの演技の若さがダンスニーの年齢不相応な女性に対する未熟さに通じているのかも。
そしてかれーちゃんのうまくはないけど物怖じしないところが不思議な味になっているような。

ちなみに梅田楽の日はいろいろとお遊びが入ってましたが、かれーちゃんが歌うところでいきなりみりおヴァルモンが歌い出し、かれーちゃんは「お上手ですね」と言ってました。
うん、上手いよ(笑)。

●泥棒3人組の中心・ルイはつかさ。
押し出しいいし華がある。
毎度のアドリブお疲れ様でした。

ところで最初に盗んだものを見せ合うところでジャンが「ジャーン!」と出すのはシャレでいいんですかね?

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