『フットルース』感想・6
●コマはうまいなぁ。踊れなくて空気読めなくてちょっといじけたところがあってヘタレなウィラードさん。
善良なハウトゥーでちぎがやってた人(名前はバドだっけ)って感じ。
レンにこの町のおもしろいところを教えろと言われての「なーい!」のくだりとか、
ボブさんとののれんに腕押しなやりとりとか、
あゆっちの姿をみとめたとたん滔々とスピーチ原稿を作り上げるところとか(しかも本人自覚なし)、どれもどれもかわいくておかしかった。
こういう役うまいなぁ。
ていうか、ここ1年ほどの役の幅がすごすぎです…。なんでもやらされるな。
方向性も性別も違うが、れみちゃんのようだ。
あゆっちラスティとのコンビも面白すぎる。
なんてかわいいバカップル。
2幕はじめのダンスホールの場面で、かたくなにデートだと認めない青臭さがまた青春である。
●『ヒーロー』のシーンが楽しい。
女子の妄想大炸裂だ。
ここでもヒーローっぽさ皆無のウィラードに笑う。マジでかわいい。
●みみちゃんは土曜(14日)はさほどでもなかったのに日曜(15日)は声がカッスカスになっていた。
叫ぶシーンもまったく叫べない。
声、なおったのならいいけど…。
●アリエルの「電車と会話する」のが切ない。
叫びたいけど、話したいけど、でも人に聞こえる場所ではできない。
町で生きていけなくなるから。
●きんぐの役=チャックは典型的な悪役なんだろうけど(原作その他はみてません)、ヅカっぽくなっていて、かっこよくみせてくれた。
暴力的だし強引だけど、それでもアリエルを愛してるんだろうなという体温がある。
だからというか、そういう人が恋人を主人公に奪われて町を去っていくというのは、少々後味がよくないんだよね…。
誰も――彼の友人(取り巻き?)だった人たちでさえ――惜しんでないし。
そうなるには多分そうなるだけの理由があって(アリエルに対しての暴力とか)当然ともいえるんだけど、そうやって嫌うにはきんぐのチャックはかっこよすぎて、でもっていい人っぽい。
だから観ていて苦い。
ざらりと喉の奥に残る、この芝居唯一の違和感だ。
宝塚の路線男役としてはある意味正しいんだろう。
が、芝居全体でみるとその立ち位置はどうなんだろうなぁ、と考えてしまった。
わかりやすくイヤな奴をやってしまえば観客としては気持ちが楽。
でも「宝塚」を観たいと思う人にとってはそういうきんぐのあり方は御免なのかもしれないし――。
「芝居」に、「宝塚」に、なにを求めるのか。
チャックにどうあってほしいのかは、観る側がなにを求めるのかという問題なのかも。
ディスカッション
コメント一覧
20日にはみみちゃんの声は普通に戻ってました。声が出なかった時、歌の場面はみみちゃんは口パクで(その場面のマイクの音量を絞っていたみたい)ヒメがカバーしていたらしいです。
音月さんは客席に向けてのダンス指導等も含めてトップらしくなったなあとしみじみ。
トップコンビとしてまさに充実してきた時なのに、今辞めるとはねえ…。本当にもったいないことです。
もともと博多座は前楽、千秋楽を観るつもりでしたが
、結局3日~5日も遠征することに。次の公演が通い詰めて幸せになれる公演かどうか不明なもので(笑)、
今楽しめるだけ楽しんでおこうという次第。
変更点や皆の進化した様子はまた報告します。
>おーはら さま
今公演、楽しんでおられますねー。
たしかに次回公演がどうなるか、誰にもわかりません(笑)。
博多座遠征行ってらっしゃいませ。
みみちゃんの声は戻ってるのですね。よかったです。
ヒメのカバーもちょっと聞きたかった…!