『ブラック・ジャック 許されざる者への挽歌』感想・4

2022-12-02雪組公演感想,雪組

※腐ってないけど腐ってみえるので苦手な人は注意※

ともみん演じるバイロン侯爵は、およそ800年の寿命を持つ男。
不老不死ではないけれど、普通の人間とは違う。
現在は300何歳だったっけな。

ブロンドの長髪、ガウンを着て、身分は侯爵。
住まいは城ですよ。メイドなどもいる。

これでもかと耽美にならざるを得ない設定でありながら、演じているのはともみん。
耽美さなんてございません(笑)。

きっとこの役を現宙1とか前宙1とか前前前雪1とかがやっていたら、バイロン伯爵は青い血が流れる人になってたと思うんですよ。
神秘性に充ちた存在になってたはずです。
ああ、それなのに。

ともみんの場合、赤い血が特濃で流れていて、800年分の生命力の源になってたんだろうなー、と。
悪役でもないのにこんな筋骨隆々とした(あくまでイメージ)800年生きられる男、宝塚の舞台ではそうそうお目にかかれません。

考えてみりゃ、ナヨってる必要なんてどこにもないわな。
でもって彼が耽美キャラだったら「バイバイロン」とピノコに言われるのもきつかったわな……。明るい人でよかった。

で、そんなバイロン侯爵がブラック・ジャック先生を後ろから押し倒す(間違ってないよね?)シーンには、軽く目玉がぶっとびました。
クロロホルムを染み込ませたハンカチで意識を奪いながら連れ去ろうとしてるんですよ。
私、どうしたらいいんですか。

ピノコの妨害にもめげません。
愛のためですから。

しかも身柄拘束、監禁です。
――別に腐的な意味ではなく、愛する恋人カテリーナ(せしる)の手術をしてもらうためにとった措置なんだけど、でも公式(舞台)のぶっとび加減にほんとどうしようかと思いました。
好物です、はい。

カテリーナは無事回復し、バイロン侯爵はブラック・ジャックをピノコの元へ帰らせる。(あらなんてまとも)

ブラック・ジャックはカテリーナの手術の代金としてバイロン侯爵の身体を要求したわけだが、たった1度きりの約束だったにも関わらずバイロン侯爵は「必要なときは言ってくれ」と。

――こう書くと、とってもアレですねぇ。
誓って嘘は書いてないぞ。

えっと、ともみんのバイロン侯爵はハートウォーミングな人でした。
あんなに耽美属性をもちながら、なにそれとばかりに健康的だしね。
カテリーナさんへの愛も熱く感じましたとも。

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