花組版『オーシャンズ11』感想・6
●蘭寿さんのダニーは、テスがなにをどれだけ言おうが改心する気がしません。
だって性分だもん、何十年生きてきたことを変えるってそんなアナタ無理っすよ的な、どうにもならないものを感じます。
だからテスに「犯罪はもうやめて」とか言われても、ヘラっと流して終わりなんだろうなー。
いやー困った人だ。
ほんと悪い男。
ベネディクトを評して「あいつは本物の悪党だ」って言うけど、蘭寿さんのダニーのほうがよほど悪党っぽかったっていうね…。
(だってだいもんベネディクトってなんだかとっても叩き上げの苦労人なんだもの)
花盗人的な意味もありつつ。
●ダニーとテスの出会いが、星組版より「犯罪」っぽかったです。
若いころのテスもそれなりにいい年だし、誰とどうつきあおうと犯罪なわけはないんだけど、蘭寿さんのいやらしさが若い娘をたぶらかすオヤジなものだったので。
年齢差、10歳じゃきかないよね?
ちなみに星組版はあんまり年齢差を感じませんでした。(したがって犯罪臭もなし)
●ラスティー・ライアンのみっちゃんもさすがのうまさ。
ガンガン笑わせてきます。
おーとりまゆぞうのリヴィングストンを誘いにくるときの偽FBIの動きがキレすぎてて笑いました。
偽医者は、あなたどこまでいくの! な余興っぷり。
いやぁ、組宴会での研鑽が目に見えるようです……。
そしてラスティー、喧嘩弱っっ。
かっこいい役じゃないのかっ。
でもそのせいか「ポーラと結婚しないの?」と聞かれての「自信がない」がすごくしっくりきました。
(尻にしかれそうだとかいう意味ではない)
基本的に善良なんだよね。
●ダニーとラスティーの信頼関係がはっきりと見える2人でした。
どこがどうとは言えないけど、空気感がすごくいい。
●ラスティーの恋人のポーラ(じゅりあ様)はすごくキュートでした。
おじいちゃんに「孫の夢でもみるか」と言われて「恥ずかしいー」とウフフフ笑いをしながら銀橋を走ってくところがすごくこそばゆくなります。
●ポーラのおじいちゃんはエル・チョクロのオーナー、リカルドさん。
このおじいちゃんがまた良くてね。
あまりの困ったおじいちゃんぷりに、しばらくさおたさんだと気づきませんでした。
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