宙全ツ『メランコリック・ジゴロ』感想・1

宙組

宙組全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ -あぶない相続人-』梅芸初日を観てきました。
10月10日(土)15時30分公演です。
観劇はこの1回のみ。B席からオペラでぐりぐりと……。

『メランコリック・ジゴロ』は花組の中日劇場版を観たことがあります。
まとあやえりのバージョンです。
なのでどうしてもそれが基準になってしまいます。

えりたんのスタンはパワフルで怪獣のようで迷惑で、そこに不思議な愛嬌が加わったもの。
テンションの高い超・巻き込み型人間。

それに比べると真風スタンは話の弾丸っぷりもさほどではなく(本人比でめちゃ早いらしいですが)、パワフルさもさほどではなく(これはもう比較の対象が……)、ぬるめっちゃぬるめなんですが、このぬるーいテンションが妙なおかしみを出すのでこれはこれで楽しいです。
スタンという人物に違和感はないし。

えりたんバージョンだと「お前だよ!」と勢いよくツッコミを入れたくなるところも、真風バージョンだと「いや、お前……だよ……?」とツッコミも下から入れたくなる感じ。

その影響で、まとぶん版ダニエルはスタンに巻き込まれた人っぽさが強かったんですが、まぁくんは自ら踏み越えた度合いが強く感じられました。
スタンがぐだぐだなんか言ってるし、もういいか! みたいな。

まぁくんは組替え以来「チャラ男」扱いされているそうですが、やっぱり真面目さが根底にあるなと。
チャラ男というのも、娘役への誠実なサービスの結果なのでは? と思っております。

で、そのせいか、ダニエルも誠実そう。
ジゴロ度合いよりも大学生やってた真面目さが強く感じられます。
フェリシアを大切にしてくれそうです。

みりおんのフェリシアはトロくさいというより、実際以上に気弱な女の子に見えました。
父と会えなくなって、兄とも生き別れになって、母もなくなって、頼れるものが少ない中で生きるうちに、そういう性格が醸成されたのかなと。
気弱さの中に芯の強さもあり、けなげでした。

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Posted by hanazononiyukigamau