『近松・恋の道行』感想・5

何組かあるカップルの中で一番泣けたのはみつる(清吉)とべーちゃん(小弁)のコンビ。
義と愛の板挟みとか、あのベタさがいい。
たぶん、日本人的な泣きのツボにくるのよ。

べーちゃんの芝居はいいねぇ。
心情がダイレクトに伝わってきて、感情移入してしまう。
困った子だとも思うんだけど、

みつるは登場が客席通路からでお客さんに話しかけ、柏屋で女郎のお姐さんたちとの商売人らしい軽いやりとりがある。
「これでますますお肌がすべすべや」とお上手も言う。

そうしながら小弁(彼にとっては「喜世さま」)の様子をうかがう。
彼女が病に伏せっていると知り、袖から竹細工を取り出す遠くをみるような目のさびしさ。

商人としてうまく世を渡る明るさとの対比に心をつかまれる。

小弁の心を聞き、そういう仲になり、心中に向かう。

みつるとべーちゃんの演技がいいもんだから、彼女らの演じる感情の波にこちらも同調し、はらはらしたり涙したり切なくなったりする。
ぐあぁぁぁ。

心中しようとするときの思いつめたみつるの顔が大好きです。
そんでもって「お喜世さまのために生きるんや」のザ・日本人的になっちゃってる姿はもっと好きです。

身分の上下関係に1人でガッチガチに縛られちゃってる姿は「素直になれよ~」と茶々を入れつつ愛でています。
握りこぶしを作ってうつむきかげんに「ぐぅぅっ」と耐えてるのが好きなんだな。

この2人は最終的にハッピーエンドなので、ただひたすら「よかったねぇ」という気持ちになります。
ベタなオチだけどいいんです。
通俗的なラスト、ばんざい。

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