花組トップ娘役の華ちゃんの退団が発表されました。
花組トップ娘役・華優希 退団会見のお知らせ
2020/11/16花組トップ娘役・華優希が、2021年7月4日の東京宝塚劇場公演 ドラマ・ヒストリ『アウグストゥス-尊厳ある者-』、パッショネイト・ファンタジー『Cool Beast!!』の千秋楽をもって退団することとなり、2020年11月17日(火)に記者会見を行います。
なお、会見の模様は当ホームページでもお知らせいたします。
宝塚歌劇公式サイト
華ちゃんのトップ娘役歴は大劇場で数えれば3作。
みりおの退団公演、かれーちゃんのお披露目公演、そして自身の退団公演という怒涛の流れです。
華ちゃんは可愛くて、芝居ができて、透明感のある少女も大人っぽい役柄もできそうな幅があるところが魅力でした。
私が華ちゃんを初めて認識したのは「ごらんなさい、ごらんなさい」と歌い踊るバラの少女。
まだ研2で、梅芸の舞台の下手端にいました。
端っこにいても見ずにはいられない飛びぬけた愛らしさ。
さすがに「この子はトップ娘役になる……!」とまでの眼力は私にはありませんが、心ひそかに(なってくれてもいいな)くらいのことは思っていました。
実力のほどは知らなかったので、ぼんやりとした希望として。
その後新人公演などで少しずつ役がついてきて、シアター・ドラマシティ公演の『はいからさんが通る』でかれーちゃんと組んで。
当たり役ともいえるはいからさん=紅緒さんを演じました。
あのときも可愛かったなぁ。
全国ツアー『メランコリック・ジゴロ-あぶない相続人-』『EXCITER!!2018』では、ショーでヒロイン格を。
ただ、華ちゃんは歌もダンスもお得意ではなく、ショーの弱さは感じずにはいられませんでした。
それでも「萌え」という強みがあったんですよね。
どの男役さんの隣にいても萌えられる。これも得難い資質。
私は「娘役はかすみ草、一歩引いて男役を立ててナンボ」などとは思ってませんが、それとは別にトップ娘役としては組む相手役との相性は大事ですから。
男役さんに愛でられて、可愛がられる性格というのも、トップなどの組む男役さんにストレスを与えないという意味でも重要と思うので。
華ちゃんが3作退団というのは「早っっ」とは思います。
もう少し宝塚の舞台で観たいという気持ちはあります。
でも、その一方で仕方ないかなとも思うんです。
可愛さ、萌え、演技力だけで宝塚のトップ娘役の地位を続けるのは難しい。
まだしばらくトップ男役の地位にいるであろうかれーちゃんがダンスを得意とするショースターであることを考えると、歌やダンスでショーの戦力になれないのは……辛い。
もしかしたら、何十年か昔の宝塚(話でしか聞いたことがありませんが)のように、トップ娘役は揺れてるだけでもOK、ダンスや歌は職人系に任せておけ!みたいな感じだったら、また違うのかもしれません。でも現代は現代ですから。
かといって、かれーちゃん、華ちゃんともに得意とする演技力を生かして、ショーなしの1本物中心の公演になるというのもなんか違うだろうし。
そうなると、華ちゃんがあまり長くトップ娘役の座に就かないというのもやむを得ないかな……と。華ちゃんの退団が寂しいという気持ちとは別に、そう考えずにはいられません。
昨日の『はいからさんが通る』千秋楽、かれーちゃんと華ちゃんのコンビぶりは素晴らしいものでした。
ソファーのシーンも、デュエットダンスも、最後のおでこコッツンも。
2人が仲良さそうで、それを見てるだけでこちらまで幸せな気持ちになるんですよね。
観客をあたたかい気持ちにできるのはすごいこと。
それこそが観客がタカラヅカに求めていることの一つなのですから。
最後まで、かれーちゃんと仲の良いコンビぶりをみせてほしいです。
コメント
はじめまして(__)
華優希さんに関しては、演技と雰囲気の良さが歌、ダンスの苦手感を凌駕していて、最初は懐疑的であったのですが、今は微笑ましく思っております。
ただ、何十年か昔のトップ娘役は揺れているだけでOK・・・
の件については、是非とも訂正して頂きたいと考えます。
私は五十年観劇している五十代後半の女性ですが、そのようなトップ娘役さんには巡り合ったことはございません。
勿論全てに於いて秀でた方ばかりではございませんでしたが、歌、踊りともに苦手な方は覚えが無いと断言できます。
おっしゃるように、四、五十年前は、歌やダンスのエキスパートの方が今より扱われ方が良く、プログラムもトップコンビに偏らない扱いでした。
より実力主義でありましたし、また有望株には本公演で二作の内一作を主演させることもありました。(瀬戸内美八さん、舞小雪さんコンビの人魚姫や、美里景さん、城月美穂さんコンビのミルテの花等)
更に、ダブルトップや、娘役も複数に競わせるなどとても柔軟なやり方であったのです。
ですから、トップ娘役がその公演の主たる位置を独占するような形ではありませんでした。
かと言って、先述のようにゆらゆら揺れている云々…などは断じて無く、むしろ現在より実力優先であったのでは?との印象です。
どの時代にもカリスマ性のあるスターや、実力たっぷりなスターを数多く輩出し、また一方ではやや首を傾げるスターも作り出してきた歌劇団。
実際に観劇されたわけでもないのに、憶測だけで昔のトップは… などの偏見は、こういう開かれた場では語るべきでは無いと思います。