『国語事件殺人辞典』

『国語事件殺人辞典』(国語辞典殺人事件ではない)を観てきました。
3月28日(土)18:00開演。
会場の紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYAはバウくらいの印象のハコです。

この作品はタイトルが気になりすぎて見にきました。辞書とか辞典とか大好きだしさ。
井上ひさし作、元はしゃぼん玉座のための演劇です。

昭和の戦後、デモとかがまだ激しかった時代かな。
薄暗さにどことなく江戸川乱歩世界を思い出したりもします。

国語辞典を編纂する「先生」と、それに付き従う若い青年が物語の中心。
公園のベンチに死んだように横たわる「先生」と、とりかこむ群衆がおり、若者が群衆に話しかけるところから話は始まります。
「先生」が持っていた鞄には言葉を集めたカードが入っており、それは国語辞典に載る言葉ひとつひとつを収集したものです。

「先生」とは何者なのか、何をしようとしてどう生きてきたのか。時間をさかのぼります。

作中の出来事により自分の意図どおりに発言できなくなったり、言葉を奪われたり。
特に金に困って言葉を質入れし、「嫌だ」など拒否・否定の言葉を奪われる流れは怖かった。
そして最後に民衆たちがとった行動もひたすらに怖い。
この「怖い」という感情は、日本人ってわりとこういうところあるよねと、あまりにもあり得すぎるから生まれるものなんだよな。

「言葉、言葉、言葉の洪水は生か死か? 言葉の魔物に取り憑かれた末路は!」
とあるとおりの作品です。
先ほどのデモや昨今の日本の情勢を思いつつ見たので、けっこうしんどいですね。

演劇って現実と地続きだよね。

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