壽初春大歌舞伎を観てきた・2

歌舞伎,宝塚以外

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●二、四代目中村鴈治郎襲名披露 口上(こうじょう)

襲名披露です。
おめでたい!

といっても、歌舞伎に全然詳しくない(どころかほぼ知らない)私にとっては、「なんか、きっとすごくおめでたいことなんだろうなー」とぽややんと見るばかりです。
襲名披露自体は「トップ就任」的なおめでたさなのかな?

ずらっと並んだ幹部俳優の皆様が「三代目の○○おじさまには大変可愛がっていただき、四代目は昔から仲良くしていて、この襲名披露の場にいられることを嬉しく思います」的なことを言う。
三代目も四代目も存じ上げませんが、歌舞伎通の方々にはきっと微笑ましかったり感慨深かったり懐かしかったりするのでしょう。
が、私はよくわからんまま「ああ、襲名披露ってこういうことをするのね」と、一つの無形文化遺産を見た面白さを感じました。
例えてみれば、非ヅカファンが初舞台生の口上を聞いているような感じ?

また、10人ほど並んで口上を述べるので、飽きさせないように、多少の内容を変えたり声音で面白がらせたりが大変そう。

●三、恋飛脚大和往来 玩辞楼十二曲の内 新町井筒屋の場 封印切(ふういんきり)

宝塚では『心中・恋の大和路』になった作品です。
「歌舞伎時間」というか、観劇が1日がかりの行事だった往時のテイストがあるというか、ものすごく「くどい」感じがしました。

忠兵衛と梅川が奥座敷で痴話げんかするのも、八右衛門にのせられて忠兵衛が小判の封印を切るまでの流れも、長いです。
現代的なテンポとは違うので、それはそういうものとして観る。
それを飽きさせず、観客の感情を動かすのが芸ですが……。

忠兵衛という男、宝塚版でもそうでしたが、歌舞伎のほうでもアホなんですね。
「ちょ、アンタ……」とつっこみながら見ました。
ちなみにえりたんではなく、日本物ジェンヌ・みわっちを思い出しました。

八右衛門は宝塚版とは違ってガチの悪役なのかな。
イヤ~な感じがすごかった。

おえんさんは面白い。

梅川はキレイ。

槌屋治右衛門はイイ男。

好みはさておき、「いかにも歌舞伎!」な演目を観られてよかったです。

●四、棒しばり(ぼうしばり)

楽しかったー!

「主人の留守中に家来が酒を盗み飲む」という筋のこの話は前に観たことがありました。
地元でやってた狂言でだったかなー。

狂言のときは笑いが中心になっていたと思いますが、歌舞伎のほうはふんだんに舞を見せるんですね。
縛られた状態でなのに動きが美しい。
板を踏む音にも華がある。

とても面白かったです。

最初の演目(将軍江戸を去る)でぽかーんとしたのに、最後が楽しかったからすごく気持ちよく帰れました。

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また歌舞伎を観ることがあるかどうかわかりませんが、もし観るとしたら世話物よりは時代物のほうがいいかなぁ。

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