和希版『心中・恋の大和路』感想・3

雪組公演感想,雪組

・ヒロイン梅川の夢白ちゃん。
細すぎて、そりゃ煙管しか持ったことないとわかる手だろうなぁとか、おんぶ軽いだろうなぁとか思ってしまったよ。

そらちゃん演じる忠兵衛も幼い感じの演技(養母に虐げられ育ち、大人になりきれなかった……みたいな演技プランなのかしら?)でしたが、夢白ちゃんの梅川も若くてピュアでした。
2人そろって目の前に愛と死への道しかないような。
梅川を身請けしてもきちんとした大人の生活になるかというと……、そこらへんは番頭や手代などがちゃんとやるだろうからいいのか。

「生活」という言葉から遠くて、それだけに雪山での死もメリーバッドエンド感があるんですよね。

京都にいるお母さんに一目会いたいというのも、親への孝心というよりも幼い少女ゆえの母恋しさに映りました。

・まりんさんの飛脚宿衆・藤屋。
怖さとおかしみとがあって、本当に頼りになる専科さんです。

古手買いの「古ーい」ところなんかとても好き。
じわーっとした人の悪さが出てるよね。いい味出してくるわぁ。

・道頓堀のところだったか、祭りの終わりに飛脚宿衆がお面をつけて出てくるところはものすごく怖かった。
見ているこちらまで、じわりじわりと追い詰められていく気持ちになった。

・ゆーちゃんさんの孫右衛門は泣かせてくる。
ほんと、さっさとこの方に頼ればよかったのに、忠兵衛のばか!!!

忠兵衛をいじめる養母から離すために忠兵衛を商人に養子にやって、でもそれが身を滅ぼす元となり……って、めぐり合わせが悪いってことだろうか。

・甚内の蒼波くんの手堅さよ……! 威丈高な雰囲気がよく出てた。

・禿ちゃんたちはみんな可愛い。
鳴渡瀬、千代歳(りなくるとみちちゃん)も含めて、2幕ではちょっとした歌があって上手いんだよね。

・おまんの愛羽さん、コメディエンヌぶりが光る。

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