時代劇専門チャンネルで放送された月組中日劇場公演『紫子-とりかえばや異聞-』を見ました。
主演がきりやん、2番手(実質相手役)がもりえ、ヒロインがまりもちゃんです。
若き日のみりおが3番手をやってます。
上演は2010年2月なので、およそ干支が一周するくらい前の作品ですね。
原作は読んでいて、宝塚版を見るのは映像も含めて初めてです。
作品について
で、めちゃくちゃびっくりしたんですが、ラスト思いっきり違うね!?
なんとまぁきれいな悲劇になっちゃって……主役コンビが差し違えて亡くなるとか……。
悲劇的で、とても美しくて宝塚的で、芝居としてきれいに落ちてて、本来ならなんの不満もないラストなんだけど、
私は、あの、2人が空を飛んでいなくなってしまうトンチキエンドを待っていたのだ!!
えっと、記憶違いでなければ風吹って『大江山花伝』の鬼の末裔で、ゆえに特殊能力があって、だから炎に巻かれるところを紫子と飛んで脱出し、人知れず落ち延びちゃうって話だったよね……?
原作読んだのだいぶ前だからうろ覚えだけど。
でも冷静に考えたら原作準拠されたら呆然とするか、客席が。
鬼の末裔設定とかいきなり入れられてもびっくりするし。
なので、ラストを改変し、柴田先生らしい格調ある作品にしたのは正しいのだろう。
あ、「吹雪、私を抱け!」と最期を迎える前に紫子が言うのもびっくりしました。
ベルばらか!
でも紫子ってたしかに和風オスカルかもしれん……。
男として育てられ、亡き兄の身代わりとして戦うもんね。
トップ娘役が演じる舞鶴姫が、原作よりはたおやかで品格のあるお姫様になってるのも違いかな。
でないと、トップ娘役が演じる役としては不足だわよね。
舞台の裏話
時代劇専門チャンネルで放送されるとき、だいたいゲストと司会(中井美穂さん)のトークがあります。
『紫子』のゲストは、主演のきりやんでした。
おすすめのシーンとか、稽古場での話、舞台の裏話などをしてくれるんですが、大阪人だからかめっぽう面白い。
ラストにせり下がってるとき、きりやんの頭の中は冒頭から板付きで出るショーの準備になっていたらしいです。
ゆっくりセリ下がりながら、もりえちゃんに刀を預け、着物の脱げるところは脱ぎ、カツラも外す準備をし……。
余韻もへったくれもない!
でも舞台裏は大忙しですもんね。
お客さんが「ああ……」となってる裏ではそんなことになってたとは驚きです。
お気に入りのシーンとしては、家老(だったかな)三太夫と奥方が最期を迎えるところだそうです。
「いい人生でした」「ありがとう」のやり取りはたしかに沁みる。
あーさの話
来週放送されるのがあーさ主演の『義経妖狐夢幻桜』ということで、中井さんからきりやんに「(あーさを)ご存じですか?」と話を振られました。
きりやんは、とても小さいころから知っていると、自分のくるぶしあたりに手をやりながら話してました。
仔犬のようについてきてくれた、みたいな話もしてたような。(猫顔だけど)
あーさってきりやんのお付きだったという話はどこかで聞いた気がする。
思いがけず、きりやんからあーさの話が聞けたのも収獲でした。
コメント
ゆきたろさん、こんばんは
いつも楽しく拝見しております
スカステのトーク番組のあーさ回、ゲストがきりやんでした
その時、あーさが着ていたグレーのスーツが
きりやん卒業時にお下がりで貰ったやつと
嬉しそうに話していましたね
因みに、きりやんのラスト歌劇の表紙で着ていたやつらしいです
>もひきちさま
こんばんは。
『PUCK』の頃だったと思うんですが、新公主演コンビが出演する新公トークでもきりやんの服を着ていたことがありました。
きりやんとあーさだとサイズ感が合いそうだなぁ……と思った記憶があります。
お付きだったらいろいろ貰ってそうですね(笑)。