ファンの間で物議をかもしていた、宙組ショーで使われている「海ゆかば」について公式からの声明がありました。
(私は公式に直接意見は出してませんが、思うことは書きました)⇒コレ
簡単にいえば
・今日から大劇場での歌唱はなし(楽曲はそのまま使う)
・東京公演からは楽曲が差し替え
です。
宙組公演『BAYSIDE STAR』の一部演出の変更について
2025.09.24
宙組公演『BAYSIDE STAR』のS22Aにて使用している楽曲「海ゆかば」については、当該楽曲を歌唱すること、あるいは使用することに対し、様々なご意見を頂戴していることを受け、当社において熟考を重ねた結果、本日9月24日の公演より歌唱は行わないこととし、11月22日に初日を迎える同演目の東京宝塚劇場公演においては、楽曲そのものを差し替えて上演いたします。
お客様におかれましては、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
2025年9月24日
株式会社 宝塚歌劇団
公式の発表だと「様々なご意見を頂戴している」「熟考を重ねた結果」であって、劇団内部で「海ゆかば」をどう捉えているかなどは不明。
イヤな言い方をすれば、自分たちは別段問題ないと思って舞台に上げたけど、ファンがいろいろ言ってくるし、言われてみりゃまぁヤバイかもしんないから取りやめとくね!くらいな感じでしょうか。
ただ、本当に問題ないと思ってたらファンの声なんて無視するのが劇団だと思うので、それなりにアカンかもなとは思ったのでしょう。
「海ゆかば」について、私はヤバい選曲だと思ったけれど、特に何も感じなかったファンもいらっしゃるようです。
それには生まれ育った世代的なもの、知識量、戦争への感覚、言語へのセンシティブさの違いなど、いろんな理由があるでしょう。
では「いろんな捉え方ができるからなんでもOK、演出家の裁量でどのような演出も楽曲使用もできる」かというと、それはNOでしょう。
どうも、サイトー氏はミリタリーオタクの気がおありのようで、過去の作品にもそれらは感じ取れます。
で、今回の「海ゆかば」はミリヲタの血が騒いで、神戸と軍歌を無理やり紐づけて「やっちゃえー☆」的に自分の欲を満たしただけなんじゃないかなと思います。戦争反対/賛成とかは別として。ちょっとしたいたずら心、少年の心を出しちゃったみたいな。
ほんとのところは知らんけど。(私サイトーくんじゃないし)
で、そういういたずらとかちょっとした遊び心って、クリエイターである演出家には大切なことだと思うんですよ。そして、そういうのを許容できる宝塚歌劇団だとは思うんです。
ただ、題材が悪い。「戦争」はそのように軽く扱ってよいものではない。ノスタルジーで済ませてはいけない。
世の中には「いろんな考え方があるよね」とゆるやかにとらえていいものもありますが、戦争や殺人、暴力などはまず「あってはならないこと」「反省すべきこと」という大前提を置かなければならない。
そういう大前提なしに歌われたのが今回の「海ゆかば」です。
反省すべき戦争であるという物語の流れで歌われるのであればまだしも、そういう流れなしに軍歌を大階段でトップスターが歌ったのであれば「戦争への賛意」と受け取られても仕方のないことです。
人間として、戦争に対しての軸はきちんと持たせたい。今が戦時で、軍部の意向で楽曲使用も致し方なく……というわけでもないのだし。
そのあたりの感覚を、劇団はもう少し鋭敏に持つべきではないでしょうか。
海外にも宝塚を売り込んで……という構想もあるのでしょうし、今の体制、歴史認識では不安すぎる。
上演前に気づこうぜ、劇団。
できることならば、今回の「海ゆかば」の楽曲使用に至った経緯、中止に至った経緯も明らかにしてほしいものです。
「お客様におかれましては、ご理解を賜りますよう」なんて言ってないでさ。
【追記】9/25
神戸新聞が質問を出していたようです。
宝塚歌劇団、公演のショーで使用の軍歌取りやめ 疑問視する声受け楽曲変更へ|文化|神戸新聞NEXT
神戸新聞が使用意図などを歌劇団に問い合わせていたところ、24日に公式ホームページとほぼ同じ内容の文章で回答があり、「決して戦争を肯定するような意図で演出しておりません」「さまざまな意見を頂戴していることを受けての対応」としている。
なんとなくだけど、ファンの声よりも神戸新聞の影響のほうが大きそう。


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