『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』感想・5

宙組公演感想,宙組

宙組特別公演『Le Grand Escalier -ル・グラン・エスカリエ-』大劇場千秋楽のライブ配信を見ました。
大劇場で3回観て、1週間ぶりの配信での鑑賞です。

今回の公演は9か月ぶりの宙組再開公演であり、ハイパートップ娘役はるさく爆誕の回であるとともに、トップスターキキちゃん再生の道程であるように思えました。

1週間を経てもっとも強く感じたのはキキちゃんの変化でした。

「シナーマン」にもいくらかの心の余裕を感じ、「愛の旅立ち」を歌うキキちゃんに劇場で観たときより感情が入ってるように見えました。

劇場で観たとき、キキちゃんに殻とも仮面ともつかぬなにかを感じたんですよね。
それが、配信ではいくらか外れたように思えました。

もちろん私はキキちゃんの内面を知りようがありませんし、こちらの感傷を勝手に投影している部分もあるでしょう。
どうしても「9か月ぶりの舞台」「昨年、組子が亡くなっている」という情報を抜きにして見ることはかないません。
ゆえにこちらも「苦しんでいるはずだ」「人を信じられなくなっていてもおかしくない」という思い込みが入っているでしょう。

それらの前提込みでしかこちらの感想は述べようがないのですが、約10日の舞台を通じて、キキちゃんの心がいくらか解放されたのではないかと。
舞台を経て、客席からの拍手を浴びて、少しずつ心がほぐれたのではないかと。
そういう風に感じました。

大劇場千秋楽のご挨拶で、キキちゃんは深い深いお辞儀と涙の跡を見せました。
キキちゃんの心の一端が見えた気がしました。

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