『DEAN』を見たんだ

花組シアター・ドラマシティ公演『DEAN』のライブ配信を見ました。
11月22日(土)16時の回、遠征中ですがホテルで見れてよかった。
潤色・演出は谷タカヤ氏。

夭折した伝説の映画俳優・ジェームズ・ディーンの話です。
私は、ジェームズ・ディーンについては「若くして亡くなった」くらいのことしか知りません。
にしても、まさか3作しか出演作がなくて、しかも生前公開されてたのは1作のみとは……。
そのくらい、急に亡くなったんですね。生き急いでいたのかしら。

星組から異動してきたきわみくんが主演です。
ものすごく、ぴったりでした。
現代的で、繊細で、めんどくさそうな性格、愛嬌、そしてスター性。
芝居が上手くなったなぁ……というのは確実にありますが、それにしてもはまり役でした。
しかも、きわみくんの良さを引き出すとともに、本人を成長させる役でもある。

スターがスターとして大きくなるためには、こういう時の運も必要ですよね。
さらに「この役をやらせたい」と思わせる魅力。
そういう強さがきわみくんに感じられました。

でもって、『DEAN』がめちゃくちゃ面白い。
この作品って見る人を選ぶのかな。とてもスピーディーに話が展開するとか、おかげで置いてかれるとかいう評も見ましたが、全然感じなかった。
3本の映画とディーンの人生がオーバーラップし、また、侵襲しあう。
ディーンに感情移入できるか理解できるかってあたりが分かれ目なのかなぁ。

・まのっち、さすがの上手さだわ、歌も芝居も。

・かがみーもうっまいわ!若手ながら安定してる。

・ディーン、役が実人生に浸食するタイプか。しんどいなぁ。

でも第1幕での老練な映画監督に導かれてスターになるところから、第2幕での成長のさまが興味深かった。
むやみにとがって荒れて傷つけて……なデビューから、自分と他人との距離感を少しはかれるようになって、人を信頼することもできるようになって。
虚無的な中にも、原石からスターとしての存在感が見えるようになった。

でも寂しさと孤独感が常にあって、死に向かう影もみえる。

極美くんはいいタイミングでいい役に出会えたなぁ。役者は運も大事。

ところできわみくん、タバコ吸うの上手くない?

・ディーンの内面と、演技のためにそれを引き出す映画監督エリア・カザンの手腕が見事でした。

ゆりちゃんがしっかりとしたおじさん枠やってる……!
副組長だもんなぁ。
キャリアもあって、厄介な性質のディーンを扱えるだけの年季と腕を感じる。

役者の内面を掘り起こし虚実をないまぜにして役に入り込ませる彼の演技術はしんどくなるところもあるんだけど、そうでもなきゃ天才的な芝居なんてできないんじゃないか?とも思う。

・ヒロイン格であるピア・アンジェリのあわちゃん。可愛い。
愛くるしさと芯の強さ、そしてそこはかとなくある母性。
「家族が大事」なのをディーンに責められるけど、イタリア系移民ならさもありなん。
このへんは育ちや生きざまに関わるから、どちらが正しいというものでもないだろうけど、家族よりも自分を優先しろというような男とは別れて正解だと思いますよ。

ディーンにとってどうかはともかく、別の人と結婚してくれてほっとした。

・ディーンの追っかけカメラマン・パット役のれいん、可愛くて上手いなぁ。
芝居の上手さに加えて少年ぽいかわいらしさが出せるのはこの学年ならではかも。

・ハリウッドのPR会社社長・ベン役のらいとも役に合ってた。
きわみ・らいとの長身・超絶スタイルの並びは迫力がある。

「ディーンでバーンでドーンだよ」の軽さと勢いで笑わせるの、すごいなぁ。

・『理由なき反抗』監督のニコラス・レイ役のはなこちゃん、存在が手堅い。
ディーンの友人のような映画監督。
ゆりちゃんの監督とはまた違って、撮っているとき楽しかっただろうなと。

はなこちゃんはどこか揺るがない感じがあるんだよね。

・ナタリー・ウッド役の初音の夢ちゃん、「生意気」な女が上手い。
さすがの演技力。
小柄だから妖精さんや少女など可憐な役も多いけど、こっちのほうが光るなぁ。

・たらゆめちゃんは「謎の少年」。ディーンの過去のようであり、ディーンを死にいざなう者のようでもあり。希死念慮の象徴なのかな。
歌が上手いよね。お顔も華やかで可愛い。
鳴り物入りの入団だけど、これからも楽しみ。

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