102期生文化祭をみたんだ・5

文化祭,音楽学校

第2部の演劇、主にB組について。

・A組もB組も同じ演目をやる。
登場人物も基本的には同じ。

同じ役でも演じる人によって違ったものになるというのはよくあること。
ただ、去年と今年の音楽学校文化祭を見た限りでは、役作りによる違いというより、本人の持ち味あるいは単なる力量の差が出るだけという印象を受けた。

が、ヤンという役だけは別だった。

ヤンは近衛隊候補生の班長。
候補生たちを率いる、情に厚く優しい男。
近衛隊に選抜されるものの、ヒロインの姉・フェリシアとの愛を選ぶ。

A組のヤンは「優しい男」の部分をストレートに出していた。(咲城)
穏やかで温和。ひたすらいい人。とても可愛らしい。
脱走兵を見逃そうとするのも、自分のために用意された肉団子を候補生たちに譲ろうとするのも、訓練で脱落しそうなメンバーもけして見殺しにしないのも納得できる。

この人となら穏やかで温かい家庭が築けるだろう。

B組のヤンはその優しさに加えて男くささがあった。(天飛)
飄々とした中に実のある男ぶり。

オーロラの歌声を聞くまでのフェリシアとのやりとりは、A組のヤンはしみじみした趣だったのに比べ、B組のヤンはテンポのよい軽口と憎まれ口の応酬の雰囲気。
ヤンもフェリシアもお互い気がよくて、素直じゃなくて、善意をあらわすのに照れがあって……な似た者同士感。

このシャイさがすごく腑に落ちて、ヤンっていい男だなぁと思った。
B組のヤンは次席の男役さんだったのね。(と、今さら気づく)

・ヒロインのエルヴィラ役の娘役さんに、どことなく若いころのねねちゃんを思い出した。(潤)

・最後に歌があった。
こういう形式、私ははじめて見たわ。(って、そんなに何度も文化祭を観ているわけではないのだけれど)

歌があるメンバーはみんな上手かったと思う。
芝居だけじゃなくて、最後の歌のことも考えて配役されたのかな。

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