宙組大劇場公演『ベルサイユのばら―オスカル編―』5月24日(土)11時公演を観てきました。
これでAパターンとBパターンをそれぞれ1回ずつ観たことになります。
・テルオスカルの「シトワイヤン、行こう」について。
Aパターンを観たとき、アンドレの死からパッと抜け出して司令官モードになったように思えました。
が、Bパターンでは「私の夫を殺しやがってコンチクショウ」(などと汚い言葉はお使いになりますまいが)と、アンドレの死への怒りを燃料としてバスティーユに進軍する力に変換しているように見えました。
これがパターンの(相手役の)違いなのか、公演がすすむにつれ自然と変化していったものなのか、単なる私の気のせいかは定かじゃありませんが……。
(なんせ前回はB席、今回は1階S席のけっこういいところだったので、それだけでも見え方の違いとなってもおかしくない)
・役替わりアンドレについて。
まぁくんのときは、ものすごく「影」という感じがしました。
オスカルに付き従う影というより、物語の「影」。
有り体に言えば、あまり存在感がなかった。
緒月アンドレはまぁくんアンドレよりは印象に残った。
オスカルに求婚するうちの1人ではなく、ちゃんと相手役に見えた。
が、大劇場仕様の、トップ路線(候補者含め)が演じる役としてのアンドレとしては、違うような気がした。
具体的な理由はわからない。
なので印象だけで書くけれど、緒月のアンドレはどこかくすんでいる。
普段は色や味わいや深みとして出てくるその「くすみ」は、真ん中に立つ人の輝きとは別種の光なのではないかと感じた。
それに比べるとまぁくんのアンドレは、路線ど真ん中育ちの光を裏に徹することで消して消して消しまくってのものであって、「影」は濁りのない光の一形態だったのではないかと思う。
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