『ラスト・タイクーン』感想・5

観劇からかなり経ってしまいましたが感想の続き。
相変わらずろくなことを書いてません。

・モンローを追い落として「スチームローラーに勝った」と言ってた人たちが、ブレーディのやり口に不満を覚えるや否やあっさりと手のひらを返してしまうのにはつっこみたくなった。
いくらなんでも図々しすぎやしないか。

「人間扱いしろ」と叫んでいたのが「これからもこきつかってくれ」と言い出すのにはまったく意味が分からない。

モンローについていかないことを決意するワイリー・ホワイトだけがまともに思える。

・結局のところ、モンローはキャサリンと恋愛していたんだろうか? 身代わりじゃなく。

彼はミナ・デービスの影をずっと引きずっていた。
「私はあなたに愛される資格がないわ」というキャサリンに、「僕こそ愛する資格がなかった」と後悔するようなことを言っていたけれど……。

顔以外でキャサリンをモンローが愛する要素というのがよくわからなかった。
それともこれから愛を始めようとしていたというところ?

海辺の屋根のない家で、互いに貧しかった過去とそこから抜け出す途上にあった映画館の思い出を語りながら心を通わせる。

――が、いまいちぴんとこなかったんだよなー。

過去を語りあえば心が通い合い、愛し合えるようになるような、そんな単純なもんじゃないだろう。

亡き妻に未練を引きずっている男という点では『第二章』と同じだけど、舞台がハリウッドと派手なわりにあんまりおもしろくなかった。

モンローってあんまり面白い役じゃないんだよなぁ。
細かい点を挙げればかわいいところもあるんだけど、全体的にはどうも。

仮に、これを元宙のゆうひさんがやったら、もうちょっと面白かったかなぁ。
上手いヘタの問題じゃなくて、ゆうひさんの眉間のシワさえあればOKというか、苦悩っぷりが面白かっただろうなとか思った。

蘭寿さんはがっちりと「男」すぎて隙が足りんのかも。
陽性のかわいさが発揮できる役でもなかったし。

・とはいえ、エドナ・スミスにキャサリンを引き合わされるときのエドナ完無視っぷりは笑えた。
さっきまで帰るって言ってたくせに。
紹介を断ってたくせに、お目当てのミナそっくりの女性が出てきたとたんこれだよ。

・蘭乃ちゃんは声を安定させてほしい。
しょっちゅう上ずるようなセリフの言い方をするので聞いていて辛い。

そして千夜一夜物語の歌はすごい破壊力だ。
ああいうタイプの歌はよほど上手い人以外歌いこなせないだろうに、いわんや彼女をおいてをや。

・キャサリンにひどいことをしたブロンソンが、バッグを抱きしめながらずぅぅぅんと後悔してる様に、
「これに引っかかっちゃダメだー!!」と本気で思う。
後悔してる=内心はいい人、わかってるのにやってしまう可哀想な人、じゃないから!

・ブレーディ役のみりおが「モンローの痕跡を全部消せ」的なことをいうのがなんかイヤだ。

これは蘭寿さんの退団公演で、原作有りとはいえどもモンローと蘭寿さんが重なり合うように作られている。
そういう中でみりおがあのようなことを言うと、なんだか「この退団→トップ継承の流れは、禅譲ではないですよ」と示しているように感じるのである。
退団する蘭寿さんとモンローをオーバーラップさせるように作られた作品でないのであれば、別にいいのだけれど。

「記録は消しても人びとの記憶には残りますよ」というようなセリフはいいんだけどねぇ。

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