ライブ配信で見た『RRR』東京新公の感想の続き。
主演・コムラム・ビーム/あいみちゃん②
新公主演のあいみちゃんのビームは虎の中から登場したときから神秘的な雰囲気をまとっていた。
本役のこっちゃんビームは民衆の守護者であり闘神である。槍使いも巧みな武闘派で、徒手拳でも戦えるだろう鋭さがある。
対し、あいみちゃんビームは指先から奔流を放ち魔術的な戦いをしそうな違いがあった。体格はあいみちゃんのほうがはるかにいいんだけど。
水の神に近い存在で、人ならざる者。「俺は森で生まれ無知だった」という言葉はあまり似合わない知性を感じる。
歌は上手いし、手の使い方もすてき。
最初の出番で観客の心をつかめたのは強い。
そして、ちなつっぽい色気があるんですよね。少々クセのある顔も、今回のメイクやヘアスタイルが合っていた。
アクタルとして潜伏しているデリー市内でラーマと運命的に出会う。
「兄貴と呼んでいいか」も本公演では学年差はさておき体格ゆえにしっくりくるところ、新公だとでっかいワンコが大きなしっぽを振りつつついていく感じがして可愛いのである。
猫系かと思いきや大型犬系か、キミは!!
なんなんだ、この萌えは。
本公演では体格が礼ビーム(170センチ)<暁ラーマ(173センチ)なのに対し、新公では大希ビーム(175センチ)>御剣ラーマ(171センチ)なのである。
宝塚おとめによる公称身長なので実寸はサバ読んでるところはあるでしょうが。(誰がとは言うまい)
でも、ラーマと友情を結んで街中を歩くところででかいワンコぶりを見せながら、仲間たちとすれ違ったり警察から隠れたりするところは別の顔を見せる。演技力あるわー。
ジェニファーにもじもじしてるのも可愛かった。
あなた、そんな大きい図体で……。
無知そうじゃないけど森育ちだから……? いや、大希ビームの場合は人間じゃないからって感じもするな。異世界の人だから人間界のお作法に通じてないのよ。
そしてファンが心配していたであろうデリー総督邸でのパーティー。ナートゥです。
本公演に比べればいささかまったり……でも乗り切りましたね。
本役さんたちはさ、ぶっちゃけ人外レベルだからさ、あれと比べれられたら気の毒ってなもんです。
それにあいみちゃんの場合は体が大きいから、どうしても振り遅れがちになるというのはあるでしょう。
ちゃんと踊り切れて、ほっとした。
デリーの広場で拷問される場面は前にも述べたけど、アクタルではなく「コムラム・ビーム」として覚醒するような凄さがあった。
あと色気も。
歌にも力があり、民衆を、そしてラーマを動かす原動力として映った。
そしてラーマとの共闘の場面は、水の力を宿した霊的な雰囲気がある。
なんか面白いよね。こういうのってやろうと思ってできるものじゃないだろうから、持ち味なんだろうなぁ。
最後のビームとラーマの銀橋から下手花道へ捌けていくところは、ビームの中に「あいみちゃん」が見えた気がする。
今回は、東京のみでしかもリスケしてまで上演した新公。
やる価値あったよね。大希くんのスター性と歌と芝居は捨ておけん。役者は声千両。
見ているこちらの心がざわつき、感情が燃え上がるような舞台でした。
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