昨年秋に観たひとこ版の全ツ『激情』の感想の続き。書き残してたぶんです。
・ホセとミカエラのやりとりはちゃんと故郷にりんご畑がみえるんですよね。
故郷を出なければきちんと生きていけたはずの、清く正しい婚約者たち。
たぶん、2人とも結婚することになんの疑問も抱いてなかったんだよ。
みおんちゃん演じるミカエラがいい子すぎて切ない。
声の美しさがミカエラの心の清さを際立たせる。祈りの力を持つ声だ。
自分はカルメンといるくせに母親のことは婚約者ミカエラに任せるホセってほんと最低だわ。
・スニーガを演じる副組長ゆりちゃんは、すっかりこういう役も板につくようになって……!
ロイヤル91期のひとりだった月組時代を思うとすごいものがある。
でも役者としてはすごくいいことだよね。
・ひとこホセは3人(+概念でもう1人)殺していて、「そっか、そうだよな、ひとこは絶対殺すマンだもんな」ってなった。
ひとこのホセはきちんと頭を使って生きてそうでお坊ちゃんぽい雰囲気があって、だからこその不安定さを感じた。カルメンに手玉にとられるのわーかーるーーーー!!
でもって自由に恋するカルメンを前にして、ホセの持つ独占欲をかれの倫理観(一夫一婦制的な)で覆っていつつもカバーできてない感じがある。
カルメンからすれば独占欲もうっとおしいけど、倫理観で縛ろうとするのがほんと耐えられないんだろうなと。
しかも「アメリカへ行って農業やろう」とか言い出すし。
農業って、そんなめっちゃ地に足のついた生活、ぜったいカルメンにできないやつやん。
相手を見ずにそういうこと言い出すから、ホセって男はもう……!
・と、ホセという男についてはほんとどうしようもない奴だな……と思うんですが、営倉入りしてバラを手に眠るところとか、カルメンと店で再会するところとかはすごくいい場面だと思う。
ひとこちゃん、カルメンの脚にすがるような演技がすごく似合うのな。三白眼の上目遣いというコンボ。
・ところで。縄のダンス、どうしてもお代官様ごっこが頭に浮かぶのよね。
・運命の精の男役4人、ジャンプも凄くて刺すような回転で見応えがあった。
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