『My Dear』感想・1
OSKの近鉄アート館公演『My Dear~OSK♥ミー&マイガール♥~』9月1日(土)16時公演を観てきました。
すごく面白かったです。
タイトルからわかるとおり、『ME AND MY GIRL』を下敷きにした新作。
でもとてもうまい換骨奪胎ぶりでした。
主人公のビリーは実は老舗ホテルの御曹司。
芸術に入れ込みすぎて身代を傾けた先代・エドモンドの落とし胤である。
ハックニーの養護施設育ちでエンターテイナー志望の彼は、彼や仲間たちの夢のために奮闘する――というのが芝居の大枠。
舞台は違えどキャラクター設定はミーマイとほぼ同じ。
ビリーの恋人のジル、先代・エドモンドの妹で現在のホテルの社長であるソフィア、ホテルの支配人でソフィアの片腕であるジョージ、ソフィアの姪のシンディ、シンディの婚約者のフィリップ、ホテルの顧問弁護士アーネスト……といった具合に。
だけど、この配役がすげーーーーーぴったり。
どハマりです。
けれどそのまんまじゃなくてきちんとアレンジされてます。
特にうまいと思ったのがエンターテイナー志望を生かして、タップで話す設定を入れたところ。
主演の真麻くんのダンスを活かせて、ついでに時代に合わないギャグを入れずにすむ。ジャッキーへのスパンキングもありません。
スマートな作品になってました。
(ダジャレは別の人が言ってたけどね)
ダンスもタップだけではなく、老舗ホテルのショーとして相応しい、社交ダンスのような優雅なものもありました。
ストーリーの流れもだいたい同じなので、「ああこれは『愛が世界を回らせる』のところだな」とかなどと、元ネタを思い出せるのも楽しい。
サヨナラ演出もあります。
ミーマイ同様3組のカップルができてから、登場人物の一人ひとりがビリーへの思いを語ります。
芝居の流れなので、贈られる言葉はビリーへのものではありますが、もちろん真麻くんへ向けた言葉でもあると重ねて考えるべきでしょう。
そしてたっぷりとしたフィナーレ。
「Take5」で踊る真麻くんとか、かっこいいに決まってるじゃないか!!
そこからうわーっとなってうわーっとなってうわーっとなりました。(語彙力)
千咲さんとのデュエットダンスもきれいだったけど、見せ場としては楊さんとの男役同士でのデュエダンがすごかった。
迫力。全身全霊で踊っているのがわかる。
私がちゃんとしたOSKファンだったら、この二人の過去の公演を思い出したり、二人の関係性に思いを馳せたりしてものすごく泣いたんだろうな。
ライトなOSK好きとしては、「なんかすごいことやってる!!」とただただ圧倒されました。
ディスカッション
コメント一覧
見に来てくださってありがとうございました。
真麻さんのダンス、凄かったですね。
そうなんです、下級生の頃はやんりとはセットでよく使われていました。
そんな頃から見てきているので二人のデュエットダンスはそんな日々を思い出し涙しました。そしてそのバックで歌っていた愛瀬君も里都光として共演が多かったんです。
思いっきり素晴らしいはなむけ場面でした。
真麻さんのダンスまたどこかで見たいです。
>桜吹雪 さま
運よくチケットが手に入りました!
失礼ながら脚本にはさほど期待していなかったのですが、ちゃんと面白い演目で嬉しさ倍増でした。
「やんりと」「里都光」という言い回しに耳なじみがないのですが、OSKでもコンビ売りとか、ファンがコンビ認定してはしゃいだりするのでしょうか?
そういうのがあるとすれば、今回のはなむけはとても喜ばしかったでしょうね。