『新源氏物語』感想・4
●一番好きな場面は、車争いのあとの六条御息所が生霊に化す場面です。
道成寺みたいなところ。
ここが一番盛り上がるし、演出がいいなぁと思う。
かれーちゃんの蛇っぽいおどろおどろしさはがっちりハマるし、でも光源氏が現れてからの哀しさも美しい。
・須磨の浦で4人の女君たちが幻想として出てくるところも好き。
●朧月夜尚侍の仙名ちゃんは独特の声してるわー。
それが浮かされた熱のままに行動する若い娘らしくもある。
・朧月夜が落とした扇が「証拠」になるわけですが、扇が着物の上に落ちてそのままハケていってしまったこともありました。
右大臣家メンバーは事故をものともせず演じ切っていてさすがでした。
●若紫、可愛い!
正直なところ「犬君が雀の子を逃がしつる」のところの子役たちの演技はどうなん……? と思うんですが、なんかもう若紫が可愛いからいいや!
●くまくまちゃんがめっちゃおいしい役だった。
藤壺付の女房である王命婦なんだけど、源氏の女君たちよりいい役だと思う。
出番も多いし、感情の揺れも見せられるし。
もちろん、くまくまちゃんがそれを演じられるからこそですが。
逢引の手引きをするところも、藤壺の懐妊を告げるところも、光源氏が不義の子(のちの冷泉帝)との対面を果たすところも。
そういや昔、源氏関係の本を漁ってたときに、男が目当ての姫君に近づくためにはまず姫君付の女房を手なづけて(=関係を持って)、その後女房に手引きさせるという流れが書かれていました。
女房の情に訴えるわけです。
ひでぇな……と思いましたが、ないとも言えません。
婿君が自分のところの娘に通ってくるように、婿君好みの女房をそろえたりもするようですから。
王命婦とも源氏は関係を持っていたのか? とか考えるとえらいことになります。
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