さて、芝居のほうの感想もざっくりと。
非常にまったりした芝居でございました。
よくいえば親子で安心して観れるタカラヅカ。
主人公は正義感あふれる男だし、ヒロインはまだ子供で反発してるけど中身はいい子だし、性的な場面ないし(キスシーンが限度)、悪に傾いてた人たちはみな改心の方向へ向かうし。
悪いやつらもなんか「仲間」としての結束が強くて義に厚く、ツッコミ入れたいくらいいいやつらだし。
そして巨悪はナチスということで全て片付きます。
どんなことでもナチスのせいにしておけば八方まるく収まるよね! 的な安直さすら感じます。いやー便利だなーナチス。
まとぶんが仲違いしていたえりたんと友情を確認しあい、世の人々を改心させ、愛する蘭乃ちゃんをおいて旅だつ話でした。
むかつきはしないけど、2回目はちょっと眠気が襲ってきました。はい。
まとぶんがいい男(役)でみんなに愛されてみんなを愛して宝塚を旅立っていく、という筋に沿って作られた話なので、「退団作ってこういうもんだよね」と思える方にはよろしいのでは、と。
特にラストシーンなんて「さあ泣け!」的な作り方をされてたし。
まとぶんが1人で銀橋に立ち、「生きてるうちは忘れない」的なことを言うのよ。
ピュアなガチファンだと泣けるに違いない…。
(私の場合、言う人が誰であってもピュアさが足りんので泣けないと思う)
まとぶんの男役の集大成を観、退団を惜しむには悪くない公演かと。
舞台と現実がリンクしてるので入りこみやすいはずだ…たぶん。
単に「面白い芝居を観たい!」というタイプの方には決してオススメしません(きっぱり)。
それから「サンタモニカに吹く風が愛を運んでくれた」的な赤面セリフも満載です。
オシャレにしようとして失敗してる感がせつないです。
花組は『コードヒーロー』に引き続きオサレなセリフを言う星回りになっているのでしょうか。
ツッコミ入れながら観るタイプの人には逆に悪くないかもしれません。
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