『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』感想・2

2021-02-11花組公演感想,花組

花組大劇場公演『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』を観てきました。
8月31日(土)11時公演に続き、9月21日(土)と22日(日)の15時公演。

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・3週間ぶりに公演を観て、熱量が上がって素晴らしくなったと思うと同時に、それでもやっぱりわからんなーと思わずにいられません。

特にデーヴァ様。彼女はなにをしたかったん……?
エリュの傲慢と掟に背いたことを罪として、その後に赦しへつなげる流れがわからん。
赦したのはエリュが人格的に成長したから?
未来あるこどもたちに妖精の庭をつくるために、エリュをゆるしてウィングフィールドの庭を呪いから解く必要があったん?

ホーッホホホと高笑いして「時間を戻しましょう」だの「効き目がなくなったようね」だの気の利いた風なことを言っておられるが……、なんか腰砕け感があるんですわ。

うーむ、美しいみりおちゃんとお気に入り(っぽいよね)のえみちぃのサヨナラを盛大に祝いました!!以外の腑に落ちる理由がほしいです。

若いもん(エリュ)のやらかしで、ディニタスほかみんなひっくるめて呪われるのも気の毒。

・みりおのエリュ。
若いころから美しく耽美なビジュアルには薔薇の精は似合う。まさにフェアリー系。
白かったころもきれいだけど、呪われた青い薔薇の精となってせり上がってくるところは、演出もあって凄みがある。

とはいえ、どんな役にも厚みをもたせられるのがみりおの持ち味。
妖精ではなく、人間の男を最後に見たかったな、という気はします。

・ヒロイン・シャーロットの華ちゃん。
この話、シャーロットの「女の一生」ですよね。
妖精にあこがれ、妖精を愛していた夢見がちで清らかな少女が、過酷な現実のなかでときに戦い、ときに逃避し、折り合いを見つけていく。

少女時代から老年期まで演じきりました。
最後のシーンは少女に戻らなければならないこともあって、老けたメイクはできない。
それだけに、声音や動きを中心とした演技力で演じきったのが見事。

母が亡くなり、継母に結婚という名の現実を強いられ――この喪服を脱がされて下着姿になる場面が痛々しい。
(愛と革命の詩でも蘭ちゃんがドレスのお着換えから始まってたな……景子センセイ、こういうの好きなん?)

シャーロットが先生に「授業中に(妖精の絵の)落書きをして!」と怒られる場面、シャーロットは反論するけど、ふつうに落書きだと思うの……。

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