ライブ配信で見た月組東京宝塚劇場公演『応天の門』新人公演の感想の続き。
菅原道真/七城くん
新人公演主演の七城くんが演じた菅原道真。
とりたてての穴はなく、最初の歌こそ緊張が感じられたものの、全体的に演技も歌もきちんとしていた印象です。
声も聞きやすい。
良くも悪くもとりたてて言いたいことはないです。
105期新公主演一番乗りですが、大きなインパクトはなく、だなぁ。私には。
在原業平/若様
インパクトという点では2番手・業平の若様のほうが大きかったです。
これも良くも悪くも(笑)。
107期、新研3ながら、初詣ポスターなどで顔が売れている若様。本名由来とはいえ愛称もすごい。
本役がちなつの業平を演じた若様は、登場シーンからメイクも合わせていい都人ぶりでした。
鼻持ちならない貴族性も見える。
画面越しですが、舞台での存在感があるのがかれのいいところですね。スター性、なのでしょう。
芝居もいい感じ。
下級生ながら色気もあるしねぇ。
大穴だったのは歌でしょうか。
若様の歌には吊り橋効果が……はい。
『BJ』の影のときから「この子、もしや……」という感じではあったんですが、懸念が確証に変わったと申しましょうか。
声質自体は悪くないのでありがたいです。耳音痴なので多少の音外れは気づかないんですよ、私。
あとご挨拶のときに気づいたのですが、若様、顔の中身がまっつっぽい…?
輪郭は全然違うけどさ。
藤原基経/るおりあ
3番手だけど役柄的には2番手でもおかしくない藤原基経。
本役は芝居巧者のおだちんです。
るおりあの基経は、本役おだちんのような底知れなさはない。
まだ若くて「青二才」呼ばわりされるのも納得する存在の仕方で、これはこれでアリだなと思いました。
(本役のおださんは、貫禄ありすぎて「どこが青二才……?」だったもんな)
底にある熱さを鉄面皮の下に隠してる(でも隠しきれてなくて漏れてる)感じです。
これから「藤原」の凄味や怖さを身につけていきそうな基経。
ずば抜けた美貌で、歌も芝居もできる人だからこれからも期待。
藤原良房/彩路くん
彩路くんの藤原良房は基経の義父ですが上手かったですよね。
藤原の長として、老獪な雰囲気も漂わせる。
権謀術数の世界を見せてくれるいい仕事ぶりでした。
桂木/りりちゃん
新公の長はりりちゃん、みとさんが本役の桂木を演じてました。
セリフが明瞭で芝居もうまいよね。
出番を考えるとこの役付きはもったいない気もします。が、ものすごく上手いのはわかってるから、まとめ役としての仕事をするのが大きかったのかな。
若き日の高子/のりんちゃん
少女時代の高子を演じたのりんちゃん、ちっちゃ!!
この小柄さに少女ぶりが増す。
まだ幼くて、清らかでなにもわからないままに業平と逃げてしまったのだろうか。
のりんちゃんも声がきれいで上手いのがいいですよね。
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