星全ツ版『バレンシアの熱い花』感想・3

星組公演感想,星組,専科

・以前休演していたおふみちゃんがお祭りシーンで抜擢。歌上手い、ダンスも上手。
しかしちっちゃいな!
公称157.5センチだけあり、子どもが混じってるわ感がありますが、でも可愛い〜。

・さやかりんちゃんは星組の歌担当ポジで定期的に歌ってますね。頼もしい。

・都さんのソロもよかったな~。
幻想の場面ですね。

・ライブ配信の福岡市民会館公演では「けっさくまんじゅう、通りもん」と言いながら出てくるルカノールの近衛士官。
けっさくまんじゅうって何?と思ったら、博多通りもん(お菓子)のキャッチフレーズみたいなのなんですね。
こういうご当地ネタ楽しい。

・オレキザキ氏が絶好調に下衆であられた。
一時期けっこういたうちの県民も気づけばオレキザキ氏ひとりである。
長くいてねっっ。

・天飛ドンファン・カルデロ、忍び込んだ先で素顔さらして大人数に見られてるの、泥棒としては大丈夫なんですかい?

でもここで顔見せしとかないとホルヘさんの変化に繋がらんのよね。ラストが変わってしまう。

・捜索を断るりら様かっこよ。カチャの母上役です。
嫌疑をかけるのさえ無礼、ときっぱりと言い切る。
元領主の奥方としての気品とさすがの胆力。

・いつも楽しみにしているさやかりんちゃん。
セレスティーナ侯爵夫人の館にホルヘやルーカス大佐たちが踏み込む場面の演技が秀逸。
ライトは当たらない位置でもずっと細かい芝居をしていて、どれも的確なんだよね。
しかも執事としての役の中で、困惑や安堵を抑制的に見せる。
(配信だとほぼ映らなくて残念です)

・けがをしたのが自分でよかっただろう?と言うラモンさん。
良くないけどよかった(カチャの正体がバレずにすんだからね)、でもそう言っちゃう気持ちが切ないような愛おしいような。

・カチャの屋敷に入れないひっとんを見送ってのラモンのソロは泣ける。
せおさんが背中で語りますよ。
ラモンにしておけよ、イサベラ…( ノД`)

イサベラにとってはラモンがあまりに近くにいすぎて、しかも彼はおちゃらけてるから「男」として見てないんだろうなぁ。
もったいないけど仕方ない。

・しもちゃんは今回爪痕を残しましたね。領主の近衛隊長ルーカス大佐役です。
軍人らしい熱さと圧があり、立ち回りでは回転の速さに剣戟の腕を見る。

・期せずして再会した父・ホルヘを亡くしたドンファン・カルデロ=天飛くんが歌舞伎のごとく盛大にぷるぷるしておられた。
自分をかばっての死というのもあってとっさには立ち直れないよね。

このホルヘとドンファン・カルデロの関係性は、ものすごく日本古典って感じがしますね。
文楽とかでよく見るやつだ。
「んなアホな!」感も楽しい。

・ガウン姿の朝水センパイ。色気ダダ洩れすぎて。いいんですかこれ。

・「大変だ」「ルカノール公爵様が亡くなられた」の突然の棒読みにびっくりした。
ルカノールの死を触れまわるのもレオン将軍の策の上のことだから、この棒読みはわざとなのかな?

・「私のイサベラも死んだ」――わからないではないんだけど、リアルに死を選んだシルヴィアと、わけあって別れたイサベラを同列にするのにモヤモヤする気持ちもある。
しかも別れたの(っていうか付き合ったの)、自身のせいだしね。

でもこの後、イサベラへ恋心は封印して、「バレンシアのために」尽力することを思えば、若さゆえの激しい思いが言わせたセリフなのでしょう。

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