和希版『双曲線上のカルテ』を見たんだ・3

・はっちさん演じる院長の愛人にしてナイト・クラブの経営者のアニータがきららうみちゃん。
アニータには院長との間に大きな子どももいて(さんちゃん演じるアントニーオね)、きららうみちゃんとはっちさんとの学年差を考えるとすごいもんがある。でも、こういう色っぽい大人のイイ女枠をがっつりつかんでるし似合うんだよね。
(ていうか、初演の夢華さんなんて研3でやってたからな……ジュリエットより似合ってたわ)

したたかで、ちゃんとお客を離さなくて、クラブの女の子たちの面倒もきちんと見てそうだ。

しかしだな、息子のためにも謝礼は受け取っときなさいよ……。手術のことはともかくとして、これまでの養育費として。
将来なにがあるかわかんないんだし。

・アニータの息子役のさんちゃんアントニーオ。
めっちゃいい子である。
しかも爽やか。どうしようもなく爽やかでいい子で、なぜかこっちが申し訳なくなってしまう。

・舞台をイタリアに移したものの昭和の日本な雰囲気な作品。
だけど、はっちさんは妙にイタリアーノ感があるな。
これが専科の貫禄か?

・はっちさんの娘でそらフェルナンドの愛人というか恋人というか…なクラリーチェはひまりちゃん。
嫉妬する系の女性役が続きますね。
ある意味、ヒロインと主役を取り合う娘役2番手の宿命か?

院長の娘で、病院の秘書でもある聡明で気の強い彼女が見せる、死を前にしての透明感がよかった。

・オペダンサーのはいちゃんは『エリザベート』のトート閣下のような、トートダンサーのような雰囲気でしたね。
かっこよかった。

はいちゃんはあがちんが休演のあいだはランベルト医師を演じていたんですよね。お疲れさまでした。
こういうときに代打を務められるというのも、日々の精進のたまものです。
公には映像は残ってませんが(内々にはあるでしょう)、少なくとも舞台写真は出ました。大変だったとは思いますが、ある意味おいしい。
路線外の人では小公演とはいえ2番手なんてそうそう回ってきませんから。

・免疫学の権威・クレメンテ教授のにわにわ。
フェルナンドの病気を知り、見守っている。

叡知と、数々の患者の死に向き合ってきただろう人間的な豊かさが見える役でした。

・さっきまで死にかけてた人とは思えないくらいフィナーレのそらちゃんが溌剌としていた。
ダンス好きよねぇ。

・パレードのエトワールは愛すみれちゃん。
みな役柄で出るとはいえ、看護師の服装で高らかに歌い上げてるのはシュールであった。

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