『万華鏡百景色』感想・4

昭和

戦後の闇市を舞台にショーを、というのもすごい。
もちろん他の組だってできると思うけれど、月組だとことに土いきれの匂いがする。

この場面、ドンれいこと警官Aおだちんの関係性が良すぎる。
これは、この場面を中心に芝居で1本作ってほしいくらいだ。というか、『万華鏡百景色』自体がそういう「芝居作って!」と言いたくなる場面の詰め合わせですよね。

万華鏡を手にする「女の子」役で澪花さん。
今後上げていきそうな役付きです。
この場面はまのんじゃないんだ?と思ったけど、時代が違うからですね。
(まのんちゃんは現代の少女、澪花さんは戦後の少女)

幻想の男女で彩音くんとみうみんが使われてたのが嬉しい。
みうみんは最近、学年的なものもあってかダンサーとしての扱いが良くなったよね。

昭和後期~平成初期

中詰はシティ・ポップということだけれど、私には刺さらず……。
この時期はあまりテレビ見てなかったし音楽も聴いてなかったしなぁ。
知ってる曲だともっと自分の中で盛り上がったのかも。

ほぼ娘役だけで構成された、銀橋までくるロケットはよかった。

あと客席降りね。
この日もみうみんは死ぬほど可愛かった。
近くで見たら細い!華奢!可愛いい!!

1階センター通路近くの席に座ったときはれいこちゃんもお出ましで、近づいてくるれいこちゃんがあまりにきれいすぎてびびるしかなかった。発光したはるわー、とエセ関西弁で感心した。

2階席にも若手ジェンヌさんが来られたそうで、2階A席とかB席とかも座りたかった。

平成~令和

・若手中心の男役アイドル場面。
ほんとぱるあみの並びが良い。体格差とか持ってる雰囲気とかが対照的です。

・新宿のカラスに転生、という流れで、宝塚100周年のときの『タカラヅカドリームキングダム』を思い出した。
藤井・斉藤・三木の3人の演出家によるショーで、サイトーくんは新宿を舞台にしたショーを作っていたのだ。
轟さんが白い狼に扮し、もちろん新宿のカラスもいた。カラスは将来のトップ含めたけっこうな路線系がやってたはず。

満員電車の中の疲れた都会の人々が妙にリアルで、すごく月組っぽいなと(って、都会に住んでないのでほんとにリアルかどうかは知らん)。

白い傘と黒い傘で、持っている色によって運命が違うって、観劇前に知りたかった情報ですよそれ!
オタクにぶっ刺さる要素をここでも出してくる栗ちゃん。

海ちゃんの優雅なダンスはいつ見ても好きだ。

フィナーレ・パレード

・フィナーレ最初は娘役に囲まれたちなつの大階段。
珍しいものを観た。

この場面は付喪神とスター「鳳月杏」の融合のようで、れいこちゃんと海ちゃんを引き合わせるでも離すでもなかった彼が、見守るように2人の邂逅を待つ。

ついにめぐり会えた恋人同士のれこ海は幸せそうにデュエットダンスを踊る。

・パレードは白黒の市松模様という珍しいもの。
洋装だけど和風。
衣装を白黒に統一したために、管理職内の番手付きがれこ海ちなという、花組もびっくりするほどの渋さになっていた。
いやー、おだちんすら管理職外とは!
まぁ今回のは世界観重視とわかるから、いっそ心穏やかだけれども。

・あえて「万華鏡」を「バンカキョウ」と読ませる意味はなんだったのだろう?

ふと思ったこと。
芝居で「マンゲキョウ」「バン・カ・キョ・ウ」のやり取りがあったけど、「華」を「ゲ」と読める人ってすごいぞ、そこそこ特殊な読みだぞ。(特殊というか、仏教系ではよく使われるけど現代ではメジャーではない読み)
日本語知らないのになぜ読めた。いや、単語として覚えてただけだろうか。

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