『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』感想・1

月組大劇場公演『応天の門』『Deep Sea -海神たちのカルナバル-』千秋楽、おめでとうございました。
ライブ配信で見ました。

初日近くに現地で2回観てはいるのですが、どちらもB席の奥のほうだったということもあり、配信でのほうが迫力が感じられました。
公演を重ねたぶんだけこなれたところもあるでしょうし、退団者たちには本拠地の大劇場が最後という想いを背負った熱さもあるでしょう。

この作品の作・演出は稲葉センセイ。スカステの「ミライ演出家」の第1回目のお方ですね。
稲葉センセイは私の中で激しく当たりはずれのある演出家で、残念ながら今回は「はずれ」のほうでした。
もちろんこの作品が最高だという方も大勢おられるでしょう。その気持ちを否定する気はありません。
ただ、私にとっては「はずれ」、もう少しやんわり言うなら「Not for me」です。

芝居の月組だからなのか(しらんけど)、芝居仕立てのコメディタッチの場面が多めでした。
人魚ディスコのハケ際にれいこちゃんに猛アピールする海ちゃんとそれを止めるちなつとか。
続く真珠の場面でじゃんけん対決に負けて悔しがるれいこちゃんとか(月組だから銃やナイフは出てこない)。
渋いれこちな海でこんなんやらんでも……。
中詰最初のあましぱるあみでの「マジで」「マジよ」「時代遅れね」みたいな謎の歌詞もなんだかな。

でも千秋楽だからか、現地で観たときよりはよかったです。
芝居要素が強くなってたんですよね。
それに場面はどうでも真珠のシーンのゆいかれんちゃんは素晴らしい。

あとセクハラ的なのとDVもなぁ……。
セクハラはフィナーレで後ろ向きの娘役のお尻を触るところ。
DVはデュエットダンスですね。
銀橋前で海ちゃんをどついたり銀橋センターで海ちゃんを突き倒してから手を差し伸べたりという振付。
大人っぽい、バチバチの関係を狙ったんかな? 仮にそうであっても好みじゃないわ。

れこちなのデュエットダンス&おだちんのムーディーな歌はありがとうございました。
ちなつの女装はプロだなぁ。相変わらず長すぎる脚です。
この場面、なんか昔、蘭寿さん時代に瀬戸氏とかだいもんとかがやってたのを思い出したわ。
コンデュルメル夫人もね。
ムラ楽はふつうのバージョンだったので、東京楽では噂の地毛バージョンを見たい……!

フィナーレは5人のエトワールの役替わりで面白い試みでした。
配信で見たムラ楽はおはねちゃん、現地で観たのはるりあちゃんでした。

ただ、大好きな場面があっても別の不快感のほうが勝ってしまうのが辛いところ。
デュエダンの振りを変えるのは難しくても、お尻をなでるのはどうにかしていただきたいのだが。

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