『カジノ・ロワイヤル』東京新公を見たんだ・1

宙組公演感想,宙組

宙組東京宝塚劇場公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~』新人公演をライブ配信で見ました。
5月18日(木)18:30開演、新人公演担当の演出家は平松結有先生です。

今回の新公主演コンビは共に105期、りせくんとちっちです。
男役としては105期生2人目の新公主演(七城、大路、紀城、稀惺)、娘役としては105期生5人目の新公ヒロイン(音彩、山吹、詩、星空、美星)かな。新公ヒロインの順番はうろ覚えだけど。
こうして並べると105期生、すごいな。
共に新公初主演です。

この公演は男役トップスター・真風の退団公演で、真風の宝塚男役の集大成ともいえる役。
また、娘役トップのじゅんはなちゃんも卒業する公演で、新公主演コンビにはさぞ大変だったのではないかと思います。

新人公演雑感

感想をざっと述べるとすると下の3点ですね。

1.まとめ方が上手い
2.歌がすごい(褒めてない)
3.動きがいい

新公は短縮版・演出も一部変更に

1本物の新人公演は、フィナーレを省く以外にもいろいろと省略されて、本公演より短縮されたものになります。
海外ミュージカルだと省略の方法も指定されてることもあるそうですが、今回は平松先生の手腕によるものでしょう。

ラスプーチンの場面を含む仮装舞踏会がなかったり、米英仏スパイトリオの銀橋がなかったり、グレゴリー・アナトリー兄弟の出番があっさりしていたり、ミシェルの銀橋ソロがカットされたり。

その役の人には見せ場が減って残念なことでしょうが、全体的には見やすくできていました。
本公演が間のび気味だから、芝居は新公バージョンにして2幕にショーの2本立てにしてくれたらよかったのに……と思ってしまったわよ。

また、退団者への餞別の部分も新公バージョンに。

ボンドとデルフィーヌがパラシュートで脱出するシーンの歌詞が変わってましたよね。
うろ覚えですが、本公演では「2度と見ることのない景色」みたいに歌ってたところを「再びこの景色が見られるよう」みたいな感じにしていたかと。

ゲオルギ―が最後に「ユーモアを忘れずに」と教訓を残し、ルネが「お疲れさまでした」とゲオルギすっしーをねぎらう場面もカット。

あと、ツヴァイシュタインの画像、わざわざ新公バージョンにしたのね……!
新公の役に似せたイラストになってたわ。

歌とか……

宙組って歌が上手いイメージあるじゃないですか。

コーラスの宙組と呼ばれ、近年の中堅~若手の路線は非常に歌唱力が高かった。
ずん、そら、あーちゃん、もえこ、こってぃ、ナニーロ。
いやぁすごいよね!
宙組は歌職人だけでなく路線スターまで歌唱力でぶん殴ってくる。

加えて、近年の若手の皆さんはどこの組もそこそこ技術がおありになる。
コロナ禍であまり授業を受けられなかったり、公演が飛んだり、新公がなかったり、あるいは出演回が少なかったりして経験値も低いはずなのにどういうことよと思うほど。

そんな感じで見た新公なんですが、お歌、すごかったですね!!(褒めてない)

そうか、みんながみんな歌上手いわけないもんなぁ。

いやー、しかし懐かしい感覚ですわ。
そうよね、まだまだ若手なんだもん、新人公演ってこういうもんでしたわ!!

と、ちょっと笑いたくなる感じのお歌でございました。
メインキャストがほぼ、そんな感じ。
文化祭のときから105期ってビジュアル選抜って言われてたもんなぁ……。

そうなると、キョロちゃんがめっちゃ輝くわけです。
特に歌が上手いとか演技力が高いとかって感じでもないのに、経験値からくるのだろう場馴れした雰囲気や安定感がものすごくスターとしての力を持つ。
ホッとするわ、キョロちゃん。

全体的に歌唱力はアレな一方で、素晴らしかったのはダンスや殺陣。
こっちのほうが得意なんですね。
戦いのシーンのスピード感にはわくわくしました。

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