『HIDEAWAY ハイダウェイ』感想・6

OSK

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●庭園の場面。
打ち捨てられたような邸でメイドと暮らしている夫人が、庭にたった一輪咲いていた薔薇の精に惑わされて彼女も薔薇になる――といった感じの話です。

今回城月さんのメイクが寂しげで、「もっと前は美人度が高かったような」と思ったんだけど、メインになるのが水妖と薔薇庭園だということを思えば妥当なのだろう。死者だったり、死に魅入られるように薔薇になったりなのだから。
ハコも小さいから濃いメイクをする必要もないし。

例によって薔薇の精の翼くんには「ああ瞳子ちゃんっぽい」という私の呪縛がかかりまくりだったのだけれど、こちらも歌が素晴らしいのですよ。
城月さんと翼くんの歌合戦とはなんと耳に幸せな組み合わせだったことか。

・薔薇庭園のところの穂香さんの芝居がいい。
いつの間にあんなに芝居がうまくなったのか。驚いた。

歌はがんばれ。

●画廊の場面はバックの映像で美術館の場面かと思ってました。
いやまぁいいんだけど。

麗羅さんのダンスがとにかくすごい。
画廊のところ、額縁を持っているときのポーズがどれもきれい。

麗羅さんの白いフリンジ付きの衣装に何かが次々生まれるような映像を投影したところの演出には震えた。

さまざまな「絵」を見て力強く生きていく気持ちを奮い立たせる華月くん。
オギーは退廃的なものだけでなく、未来へとつながっていくものも作る。

●薔薇庭園、画廊のあとは冒頭の駅の場面に戻り、そしてフィナーレへ。

ロックテイストな主題歌。華月くんは弾けるような強さがある。小気味いい。

●たった8人だけど満足度の高い舞台でした。

終演後にOSKファンの方に「すごかったですねぇ」と声をかけたら「あの子たちは全力だから」と返ってきました。
もちろんタカラジェンヌだって力いっぱいやっているでしょうが、危機感の差はあると思う。自分たちが頑張らなければつぶれる、という。
もちろん若手メインの今回の出演者に解散騒ぎのときの人はいないと思いますが、それでも。

また、宝塚ならまだ大人数口で見せ場なんてもらえないような学年の人でも、人数が少なく小公演が多いOSKなら任されることも多そう。

また、この公演も手が届きそうになった「100周年へ向けて」という気概を強く感じるものでした。

●千秋楽には全員のご挨拶あり。

下から順にということで雅くんが話そうとしたら真ん中に行け!みたいに指示したり、他の人の立ち位置も指示したりと、城月さんの姐さんぷりが素晴らしかったです。
ちゃきちゃき切り盛りしてました。

城月さんは「こうして立って迎えて下さったことが答えなのかな、と」とスタオベの客席を見ながらご挨拶。

あと「願わくば列車の売り子をやりたかった」みたいなことを。
穂香さんがやった役ですね。
後ろにいる穂香さんたちがシュッポシュッポと両手を脇で動かす振りを再現したら、城月さんはおっぱい盛り盛りアピールを。やっちゃうんだ、それ(笑)。

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Posted by hanazononiyukigamau