いまさらながらネタバレ含むので注意。
・大野作品には欠かせないヒロさん。
今回も二郎三郎役として(途中からは家康として)大活躍でした。
歌で芝居の流れを作るのもさすがだけど、なんといってもあの狸親爺っぷり!
あれは若い子にはできんわー。
「火種があればつけてみたくはござらぬか。ドッカーンと」(セリフうろ覚え)
軽口をたたいているようでいて目の奥にも言葉の端にも本心がにじむ。
ああ腹芸。
雪丸を斬るときの逡巡にはこちらまで息を呑み、秀吉に進退を迫られて先鋒を申し出る姿には「臥薪嘗胆」の一語がにじむ。
・二郎三郎のお供にはあすくんの願人坊主ときゃびいの歌比丘尼。
このトリオ、歌も芝居もの芸達者で好きだわー。
脇なんだけど、がつっと戦国時代へと連れて行ってくれる。
最後(雪丸を斬るあたり)、あすくんが「坊主」じゃなくなっていてびっくりしました。
名前はわからないけど家康のバリバリの側近。かっこいい。
・プロローグの映像の使い方がかっこよかった。
忍者が松風を追い、慶次が映像の忍者と戦う。
つまりえりたんは1人で舞台上で剣をふるっているんだけど、それがかっこいい。
気魄がある。
初日近くに観た友人はえりたんの殺陣をイマイチと言っていたけど、新公前あたりに観た私はとても素晴らしいと思った。
数をこなして上手くなったのかも。
・松風さんがアイドルすぎる。
可愛い。
まさかあんなに出番が多いとは思わなかった。
しかも演技までするとは……!
場面によっては踊っちゃうよ!
飼い主に似て(笑)女には甘いのもおかしい。
深草屋の前で重太夫が足を売るのなんのの場面、下手側で松風にからんだ男が謝らされてたり女にはなついてたりと芝居しているのでついセンター放置で観てしまう。
松竹の方々ありがとうございました。
・ハッチさんの秀吉はまずビジュアルが素晴らしい。
ああ、歴史の教科書に出てくるような秀吉。
耳も作ったのね。
聚楽第での謎かけをする慶次に対する態度、柳町の遊里での家康への態度、どちらもしびれた。
むやみに事を荒立てはしないが隙がない、農民から天下人にのし上がっただけの才覚を感じさせる。
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