『琥珀色の雨にぬれて』感想・1
よかったのは、なんといってもねねちゃんのシャロン。
美しかった。
大人の女だった。
いい役きたなぁ。
観ていて無理がないのは、役の年齢と実年齢が合ってることと、娘役としてのキャリアとシャロンの存在感がうまくリンクしてるからだろうな。
だてに何年もトップ娘役を張ってません。
ドレスの着映えもさることながら、シャロンという女性の内面が観ているがわに届いた。
好きなところは、フランソワーズにひどい言葉を投げかけるところ。
さきほどまでの親切さとは裏腹に、肉食獣の牙をむく。
「クロードは私にプロポーズした」とうそをついて。
だが、その攻撃は自らの存在を脅かす者(=フランソワーズ)に向けられたものでありつつ、自らへ向けられたものにもみえた。
自分の肉に爪をたてる。血を流す。自傷行為のようだ。
這い上がってきた彼女には素直に生きるすべがない。
あらゆる方法で他人を拒絶し、自らの心を守り、そうやって生きてきた過去同様にこれからもきっとそうするんだろう。
ゴージャスで美しく、機転もきき頭もよく、まわりに人をはべらせ人に崇められているシャロンの、そんな哀しさをいとおしいと思う。
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