『VIOLETOPIA』感想・2
星組宝塚大劇場公演『RRR × TAKA"R"AZUKA ～√Bheem～』の併演のショー『VIOLETOPIA』の感想の続き。
大劇場で2回観て、ムラ楽配信も見ました。
東京楽も配信で見たいけどたぶん仕事だな……。円盤は買おうと思う。
『ヴィオレトピア』は、すみれ＋ユートピアだから宝塚らしい華やかで明るく優雅なのを想像してたら予想外に退廃的だった。
考えてみりゃさっしーだし、公演タイトルのロゴも歪んでるし、明るい方で想像する方が間違ってた。
なんなら、すみれ＋ディストピア的な方向に近かった。
まぁもしかしたら私が誤解してるだけで作品は明るい方向に向かってるのかもしれんけど。
ショーはちょっと暗い。
明るい場面もあるんだけど（ショーの中詰ハイウェイスターのあたりとか）それでもやっぱり暗い感じがするのはトップのこっちゃんが暗い場面担当みたいになってるからかも。
中詰でもちょっと影を背負ってるからね。
メリハリかなぁ、足りないのは。
物語性のあるショーで、でも解答は示されず「ご想像にお任せします」と観客にゆだねる感じもまたオギーを思い出した。けど、さして重層的な物語性がなさそうな感じを受けた。
ここで深読みが捗るとオタクが大喜びするのだが。
・プロローグのひっとんの衣装が可愛い。
黄緑の妖精みたいなの。
あの可愛さで払ったお金の元は取れた気がする。
・中詰はメインの男役たちがみな色違いのベレー帽で視認しやすかった。
「あの●色のかっこいい人はだれ！？」ってなったときにTwitterとかで調べやすいやん（笑）
・こっちゃんの蛇はさすが。
中性的な雰囲気と可愛さのビジュアルに、骨も関節もないような動き。
トップスターはお飾りではなく、組を代表するポジションだといやが応にも納得させられる。
実力で組を引っ張り、真ん中を体現するトップスターのかっこよさよ。
・ほのかの歌の上手さに今回もしびれた。
サーカス前の銀橋の歌もそれ以外もどれもこれも素敵。
舞台の格上げをしてくれる娘役さんだ。
・バーのシーンの衣装がすごく好き。
ひっとんの男装でのハット芸もすばらしくて、『ミーマイ』のビルの代役できたななどと（笑）。
・ロケット前の『カサブランカ』の「As time goes by」がぴーすけの餞別。
本舞台には同時退団者もいた。
ムラ楽ではぴーすけの胸にカサブランカの花が飾られていて、ああそういえばぴーすけって98期でゆうひさんの時代に初舞台踏んだよね、ゆうひさんのときに『カサブランカ』上演したよねと連鎖的に記憶がよみがえって、泣けた。
『カサブランカ』自体は98期の入団前の作品だけどさ。
・スタイリッシュなサングラス大階段はびっくりした。
ディストピア感あるよね。
「なんでこれ……」と思いつつ、こういう微妙な場面があるからこそ印象に残るのだ。
ほら、全日程楽しかった旅行より、ちょっとしたトラブルがあった旅のほうが思い出に残るみたいなもんだ。
