『アルカンシェル』感想・2

初日近くに観たきりの花組大劇場公演『アルカンシェル』の感想の続き。
また放置してしまいました……。
まだ1回しか観てないのですが、そのときにメモってたものを出しておきます。

ネタバレありますのでご注意。

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・ジョルジュ・あかさん。
最初は一応仲間で、でも裏切って敵側にという流れに『二人だけの戦場』を思い出しました。
ナチの一員になってもパリを水浸しにはできず、最後には主人公側につくんですけどね。

・ひとこ演じるフリードリッヒ・アドラーはドイツ軍の広報担当者。
パリ市民からすればドイツ人なので……だけど、ナチスの命令に背くことをしては降格していく。
良いことをすれば報われる、というわけではない。
それでも自分の心をいつわるよりはいいのだろう。

この作品ではドイツ軍≠ナチスとして描いてます。

アドラーはドイツ軍にいてナチスに加担している部分がないとはいえないけど、「悪」とは思えない。
ひとこのアドラーには軽さと明るさと、そしてペーソスを感じた。

・美咲ちゃんのアネットはまどかカトリーヌ不在時の歌姫。
アルカンシェルはもちろん宝塚を模しているところもあって、娘役トップ引継ぎらしい場面って珍しいな。

・かれーちゃんが自室にまどかを招く場面。
コーヒーのくだりはアドリブになってるみたいですね。
私が観た回は「ミルクは?」「いらないわ」だったかなぁ。

「座って」と言われたまどかがベッドを見て(……それもちょっとね)という顔でデスクの小さな椅子に座り直すところがよかった。
ソファとかベッドとかに隣り合って座って、そのまま物理的にも心的にも距離が縮まるのもベタだけど、彼女ならそういう危ういことはしないだろう。

・カトリーヌ・ルノーは、まゆぽん=コンラート・バルツァーの性的な求めは拒否するけれど、慰問には行くという選択もよかった。
守られる前提の女性じゃなくて、不利益も困難も分かったうえで選択していく姿は力強い。

・花売り娘のみこちゃん、ほんとにすっきり痩せた。
これでご卒業なのでもうちょっと見せ場が欲しかったな。
立ち位置はそれなりによかったと思うけれど。

・1幕と2幕で開演前の袖幕が変わるので見逃すな。

・少年イヴのひめ花ちゃん、すっごいご活躍でしたなー!上手かった。

・たった一人の現代人、イヴ・ゴーシェのほのかちゃん。一人だけポジションが違うから難しかっただろうな。
(このひとりだけ違う位相にいるの、バロクロのタクミノカミっぽいですね)
そして現代人になるとジーンズ履きがち。

・某さん(ネタバレ防止)が亡くなったときのポーズがかっこよすぎて震えたよね。ベルばらオスアンのラブシーンくらいの無理したかっこいいポーズだと思うわ。

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