星組版『1789』東京新公を見たんだ・3

星組公演感想,星組

マリー・アントワネット/るりはな

まずお化粧がきれいでした。
ビジュアルも演技も浮世離れした王妃ぶりで、ロナンたちとは住む世界が違う人を体現。
アクセルとの逢瀬では、1人メロドラマを背負ってベルばら感が出てました。

るりはなの王妃は儚く、最後まで少女のような透明感を漂わせていました。
ソロのあとにギロチンの模型の刃が落ちるところも、肩の動きでほんとうに驚いているのを表現してましたね。
死の予感や覚悟からは少し遠く見えましたが、それでも素晴らしいマリーだったと思います。

ヨランド・ドゥ・ポリニャック/星咲さん

雪のお姉ちゃんそっくり……というのはおいといて、「パレロワイヤルパレ!」の歌い上げがお見事でした。

抜け目ない貴族の女性ぶりも素晴らしい。
欲に忠実そうで、すごく役を生きている感じがしました。

ソレーヌ・マズリエ/鳳花さん

今回の新公で、娘役で一番インパクトに残ったのはロナンの妹・ソレーヌ役の鳳花さんですね。

前宙娘1じゅんはなちゃんのお顔と元宙娘のたっちんの雰囲気の合わせ技。
こちらもずば抜けて上手い。

「夜のプリンセス」を本役のほのかちゃんは娘役を超えたところで演じてたけど、鳳花さんは娘役の中で演じてたと思う。(やや外部っぽい雰囲気はあり)
でもほのかちゃんはあの学年、あの経験値だからこそ娘役を超えたソレーヌを演じていたわけで、新公学年(彼女も105期か!)の鳳花さんは今回の演じ方でよかったと思う。
「娼婦」に寄りすぎない、娘役らしい役作りです。

鳳花さん、そういや『めぐあい3』でもほのかちゃんの役(大希くんと恋人)だったんですね。あの役もとてもよかった。

新公のプログラムを見たらサン・ドニ大聖堂のカゲソロも鳳花さんでした。
美声の娘役で、これからも活躍を期待しています。

ほか、いろいろ

・リュシル役のなのちゃん(本役はちづる)は可愛い。正統派な娘役の可愛さですね。

・シャルロット役の綾音さん(本役はるりはな)は元気いっぱい。
生命力にあふれていて、見ているこちらまで元気になる。

パレ・ロワイヤルではおふみちゃんと一緒にピエロもやっていて、元気で芸のある娘役さんだなぁ。

・王太子=ルイ・ジョセフ役ひよりちゃん(本役は美玲さん)。

前回ヒロインの割に役が小さく、出番も少なく勿体なかった。娘役に役らしい役が少ないんだよね。
可愛くて上手い娘役さんだから次の公演に期待。

・印刷工4人が捌けるときに1人がこけててびっくりした。アドリブじゃないよね?

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