『一夢庵風流記』新公感想・4

2021-01-31雪組

●新公の長のあすくんは任せて安心なお人である。

あすくんはがおりちゃんの役=庄司又左衛門役なんですが、なにこの芝居の安定感。
なんの違和感もなく舞台に息づいている。
人柄に奥行きが感じられた。

このへんがダテに新公の長をやっていないというか、単にあすくんのすごさによるものというべきかわかりませんが、とにかくいい役者ぶりだったんです。

「詫びは冥途にて」(だったかな、セリフうろおぼえ)も複雑な感情が見てとれた。
いろいろとにじませながら演じられるのが芝居巧者ならでは。

慶次に討たれるところも、「弟子」が技を会得してくれたことの喜びが感じられた。
またこの場面が、映画のワンシーンのようにとても印象に残りました。

しかし又左衛門に歌がないのが残念だったぜ。
できればあすくんで二郎三郎を見たかった……。
(あ、真條くんにうらみはありません。彼もまた成長が望まれる期待の若手です)

でも脇ながら場をさらう力があるし、あえて渋い役を振られたのかな。
舞台をきっちりと締めてました。

●雪丸を演じたのはレオくん。
こちらもまたよかった。
華も色気もハッタリもある。
スモークが焚かれた中セリ上がってくるのに「きたー!!」とゾクゾクしたもの。

演技はまっつの演じ方からきっちり学んだんだな、という感じがしました。
なので勝手にレオ→まっつ的な方向で萌えてました。
新公の最中にヨコシマですいません。

●利家役の天月くんは本公演よりやることが増えていて大変だったろうな。
記憶があやふやなんですが、聚楽第のところで重太夫ら応援メンバーに多めに絡んでいたような……?

本役のにわさんよりキャラクターとしてのアニメっぽさは控えめで、でもよい利家でした。

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