星組東京公演『1789』の新人公演をライブ配信で見ました。
8月3日(木)18:30~の上演です。
大劇場では新公ができなかったので、東京でできて本当によかった。
新公で短縮されたところなど
新公の担当は谷貴矢センセイ。ちなみに8年前の月組のときも新公担当は同じく谷センセイでした。
1本物の作品を新人公演で上演するとき、上演時間の関係で短縮版となります。
フィナーレが省かれる以外にも何か所かカットが入ります。
月組のとき同様に、今回もルーレットのところはカットされましたね。
三部会のところや1幕終わりのまとめっぽいところもなくなってたかな。
それと今回のロナンの新曲やオランプのソロもカットされてました。
もちろん、ロナンの新曲を新公バージョンで聴いてみたくもありました。
ですが、ロナンは元から歌が多いし、他の主要キャストにも歌は残したいから、なにかしらロナンの歌を削るのは致し方ないところでしょう。
主演・ロナン・マズリエ/稀惺くん
ロナンの真っすぐさ、熱さが出たいい主演ぶりでした。
父を官憲に殺されてパリに出てきて、ときに洗脳されそうになりながらも革命思想に共感して、仲間たちと手を携えて自分たちの未来をつかみに行く。
貴族であるオランプと道ならぬ恋に落ちながらも、理想の世界を作るために駆け抜ける。
稀惺くんは芝居も歌も誠実さが出ていて、しかも上手い。
小柄だが真っすぐな雰囲気でキラキラしていて真ん中らしさもあるのは素晴らしいです。
親御さんやご先祖さんのこともあってプレッシャーも凄かったことでしょうが、抜擢に見事に応えていました。
課題は、声が高いので少年みが強くなってしまうことでしょうね。
これから、「男役」の声を身につけてもらえたらな。
本役のこっちゃんより貴族っぽさがあるので、実は貴族の落とし子という裏がありそうでもありました。
なお、アントワネットとフェルゼンの密会を見てしまう場面、ろくに戦ったことがないらしく棒を手にフェルゼンに押される一方という演出でした。
ジョルジュ・ジャック・ダントン/碧音くん
市民や革命側の新公の男役が全体的に声が高く「新公です」な雰囲気になっていた(仕方ない)ところ、ひとり「大人がいます」という空気を出していた碧音くんダントン、さすがである(本役はぴー)。
男気があるところ、リーダーシップがあるところを余裕を持って見せていました。
男役として声が良く、芝居も歌もダンスもできるのは強い。
ずっと休演していたとは思えない出来でした。
東京の本公演も新公も、間に合ってよかった。おかげさまで私も見れたし。
カミーユ・デムーラン/御剣くん
本役がありちゃんのデムーランは御剣くん。
タッパがあるのは強い、目力も強い。
歌はまあまあ。
今のところ私の中で「これが売り」というのが見えていないけれど、劇団は扱いを上げたいんだろうなというのは感じます。
マクシミリアン・ロベスピエール/凰陽くん
ロベスピエールは凰陽くん、106期生の研4さんです。(本役はきわみくん)
ビジュアルは、丸顔で、スタイルの良いゆめ真音くん(元雪)という感じでした。
芝居、歌はまだ技量が足りず……抜擢が少し早かったのでは?という気もします。
今後も上げていくのであれば成長待ちですね。
ダンスはよかったと思います。
ラザール・ペイロール/大希くん
素直に演じてる若者が多い中、異質さを出してきたのがラザール・ペイロールの大希くん。主演の稀惺くんの同期です。
今回は発声から工夫していて、歌い方もあえてクセ強めにしてたんじゃないかな。
本役はまゆぽんだけど、月組版本公演のマギーさんの雰囲気もあったような。
大希ペイロールは残忍な性格を見せ、ロナンをいたぶる表情も良い。
片手で女1人ひねりつぶせるくらい体格も良いから迫力があるんですよね。
(2幕終わりあたりで、実際にそんな感じで女性をつかんでましたよね)
歌も上手くて、終盤のソロは凄味がありました。
自分なりにきちんと作りこんで舞台に出せるのは心臓強いなぁ。
ビジュアルはちょっとちなつが入ってたような気がします。
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