『舞音-MANON-』新公感想・3
●シャルルの親友クリストフ・モラン役はれんこん。
かねてれんこんは芝居巧者の歌ウマとして知られていましたが、今回もそれを遺憾なく発揮し、温かみのあるクリストフを見せてくれました。
声がとてもよく、歌ってもセリフを言っても、観客を穏やかな気持ちにしてくれます。
四重唱、見事でした。
シャルルとの関係性がとてもよかったです。
親友としての絆が見えました。
彼のような親友を持っているところにシャルルの人間的なよさも感じられ、またそれを振り切りもするところにシャルルとマノンの宿命的な恋を感じもします。
今回、あーさシャルルに立ちはだかる男たちがいい体格ぞろいなこともあり、れんこんとの並びに不思議な安心感もありました。
●マノンの兄クオン役はあり。
歌がよかったです。
セリフ回しはときどき気になるところがありました。
台詞のはじめを強く言うところが何度かあって、そこがなんか引っかかった。
でも好みの問題かもしれない。
本役のたまきちよりはストレートにエロさを出してきていたような。
マダムチャンへの触りかたががばぁっといってたんですが、それがかえって子供っぽく見えた。
余裕のなさというか、「こんなエロいこともやっちゃうぜオレ!」的に感じられました。
●もう一人のシャルル・ド・デュラン役は英くん。
前にも書きましたが、「もう一人の」感はありません。
シャルルに対する力のありようが、本役のみやちゃんが東洋的なふわりとした精霊だとしたら、英くんは西洋的な「神」に近いような気がします。
●まゆぽん演じるディン・タイ・ソンは、将来ロン・ボイ・ミンになりそうな男でした。
本役の宇月は地下運動家としての暗さが強く出ていましたが、まゆぽんはもっとまっすぐな感じ。
社会科の先生的でもある。
『1789』新公のペイロールもそうだったけれど、まともさが表に出るのは芸風なのかな。
翳りやヤバさが出てきたら面白いと思う。
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